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住宅地の地価動向/2017年7-9月期 地価LOOKレポート



国内の景気は回復軌道に乗らず依然として不安定要素が多いなかで、2017年4月に予定されていた消費税率の再引き上げは2年半、先送りされることになりました。

国の課題となっているデフレ脱却もその実現が懸念される状況ですが、大都市圏や地方の主要都市における「土地価格」は上昇が続いているようです。

国土交通省から「地価LOOKレポート」の第34回分(平成28年第1四半期)が発表されましたので、住宅地を中心にその動きを確認しておくことにしましょう。



地価の上昇傾向が強まる

名古屋駅周辺の空撮

名古屋圏では3年間にわたりすべての調査対象地区が上昇している

地価LOOKレポートとは、「先行的な地価動向を明らかにすること」を目的として国土交通省が3か月ごとに発表をしているもので、平成19年第4四半期分から始まり今回が34回目です。

調査対象は100地区ですが、そのうち1地区が休止されています。前回と比較可能な99地区では、上昇が前回と同じ89地区、横ばいが10地区(前回は11地区)となり、前回に続いて上昇地区の割合が過去最高を更新しました。

名古屋圏は12回連続ですべての地区が上昇、大阪圏は13回連続で下落地区がゼロ、東京圏および地方圏は7回連続で下落地区がゼロとなっています。

また、「6%以上」の上昇を示した地区が第1回調査以来8年3か月ぶりに複数(2地区)となったほか、「3%以上6%未満」の上昇も前回より1地区増えて16地区となりました。とくに、商業地では地価上昇傾向が引き続き強まっているといえるでしょう。

ただし、「上昇幅の縮小、上昇から横ばいへ」などマイナス方向への推移地区が4回ぶり(1年ぶり)に表れているため、全国すべてが同じ傾向だというわけではありません。

なお、地価LOOKレポートにおける調査対象のうち、住宅系地区は32(東京圏14地区、大阪圏10地区、名古屋圏3地区、地方圏5地区)です。


 【地価LOOKレポート】 (国土交通省サイト内へのリンク)

第31回 平成27年第2四半期
(平成27年4月1日~平成27年7月1日)

第32回 平成27年第3四半期
(平成27年7月1日~平成27年10月1日)

第33回 平成27年第4四半期
(平成27年10月1日~平成28年1月1日)

第34回 平成28年第1四半期
(平成28年1月1日~平成28年4月1日)

地価LOOKレポートには地価動向(総合評価)のほか、取引価格、取引利回り、取引件数、投資用不動産の供給、オフィス賃料、店舗賃料、マンション分譲価格、マンション賃料の動向(それぞれ3区分)が記載されています。


地価LOOKレポートでは地価やその変動率について具体的な数値を示すのではなく、6%以上の上昇、3%以上6%未満の上昇、0%超~3%未満の上昇、横ばい(0%)、0%超~3%未満の下落、3%以上6%未満の下落、6%以上9%未満の下落、9%以上12%未満の下落、12%以上の下落の9段階に分類されています。


住宅系地区はほぼ9割が上昇に

住宅系地区では上昇が28地区(うち2地区は3%以上6%未満の上昇)、横ばいが4地区でした。前回から上昇が1地区増え、横ばいが1地区減っています。

住宅系地区の変動 (地区数の全国計)

区 分
第30回
第31回
第32回
第33回
第34回

上昇 (6%~)
0
0
0
0
0

上昇 (3%~6%)
0
1
1
2
2

上昇 (0%~3%)
26
25
25
25
26

横ばい (0%)
6
6
6
5
4

下落 (0%~-3%)
0
0
0
0
0

下落 (-3%~-6%)
0
0
0
0
0

下落 (-6%~-9%)
0
0
0
0
0

下落 (-9%~-12%)
0
0
0
0
0

下落 (-12%~)
0
0
0
0
0

合  計
32
32
32
32
32

住宅系地区では千代田区(番町)が4回連続、札幌市中央区(宮の森)が2回連続で「3%以上6%未満」の上昇となっています。住宅系地区で2回続けて「3%以上」の上昇地区が複数となったのは、調査開始以来初めてのことでした。

また、札幌市中央区(宮の森)および東京都江東区(豊洲)は18回(4年半)連続の上昇、兵庫県芦屋市(JR芦屋駅周辺)は22回(5年半)連続の上昇となっています。それ以外に3年以上にわたって上昇が続いている地区も少なくありません。

その一方で、千葉県の2地区、滋賀県および京都市の2地区は、引き続き横ばいでした。ただし、京都市中京区(二条)が前回から上昇となったのに続き、京都市西京区(桂)が今回、2年3か月ぶりの上昇となりました。

京都市西京区(桂)以外の地区はすべて前回と同じ結果で、住宅系地区は比較的安定した地価動向となっています。しかし、全国的にみれば依然として下落が続く地域も多く、地価の格差は着実に広がっていることでしょう。


商業系地区は上昇地区が9割超に

足踏み状態が続く国内経済とは一線を画すように、大都市の不動産市況は回復が進み、商業系地区における地価上昇傾向は強まりつつあるようです。

休止された1地区を除いた67地区のうち、上昇は61地区、横ばいは6地区で、上昇地区の割合は9割を超えました。

「3%以上6%未満」の上昇が前回から1地区増えて14地区となったほか、「6%以上」の上昇も1地区増えて2地区になりました。「6%以上」の上昇地区が複数になったのは、第1回調査以来8年3か月ぶりのことです。

名古屋市中村区(太閤口)は4回連続で、大阪市中央区(なんば)が今回から「6%以上」の上昇となりました。

また、東京都中央区(銀座中央)が5回連続、東京都渋谷区(表参道)、名古屋市中村区(名駅駅前)、大阪市中央区(心斎橋)、福岡市博多区(博多駅周辺)の4地区が4回連続、東京都港区(虎ノ門)が3回連続で「3%以上6%未満」の上昇となっています。

さらに、東京都中央区(日本橋)、東京都渋谷区(渋谷)の2地区が、今回から新たに「3%以上6%未満」の上昇となりました。

商業系地区の変動 (地区数の全国計)

区 分
第30回
第31回
第32回
第33回
第34回

上昇 (6%~)
0
1
1
1
2

上昇 (3%~6%)
2
5
7
13
14

上昇 (0%~3%)
56
55
53
48
45

横ばい (0%)
10
7
7
6
6

下落 (0%~-3%)
0
0
0
0
0

下落 (-3%~-6%)
0
0
0
0
0

下落 (-6%~-9%)
0
0
0
0
0

下落 (-9%~-12%)
0
0
0
0
0

下落 (-12%~)
0
0
0
0
0

合  計
68
68
68
68
67



住宅系地区における過去1年間の地価動向を一覧にして、次ページにまとめてありますので、これまでの変化を知るための参考にしてください。


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