なぜ怒ってるの? 理解されにくい「怒っている人の気持ち」

怒りを抱えている女性

彼女が人目をはばからず、怒りをあらわにするのはなぜ?

レストランや公共サービスの窓口などで、「対応が遅い!」「客を馬鹿にしているのか!」と怒りをぶちまけてしまう人。「ダメだって言ってるでしょ!」と公共の場でも声高に子どもを怒鳴る母親。

周りの人は、「あんなに怒らなくても……」と、ともすれば冷やかな視線を送りがち。人前でも感情的になって怒りをあらわにしてしまう人は、その人自身の性格やストレス耐性に問題があるのだろうと見られてしまうことが多いようです。しかし、人の心に何の理由もなく怒りが生じるわけはありません。人前で怒りをぶちまけている人にも、理由があるはずなのです。

怒っている人は、「傷ついている人」だと言われます。つまり、怒りの感情の前には、受けたサービスや相手の態度に対する「傷つき」の感情があるのです。

あの人が怒っているのは、「傷ついているから」かも……?

ささいなことに何かと苛立ってしまう人は、生きているなかで心の傷がたくさん重なり、すでに心が傷つきやすくなっていることが考えられます。そのため、少しでもぞんざいと思われる対応を受けたり、自分の努力が報われなかったと感じたりすると、がっかりするとともに深く傷つき、怒りの感情にしてしまうようです。

その姿だけを見て、「クレーマー」や「鬼ママ」などと揶揄するのは簡単です。しかし、こうしてレッテルを貼られると、彼らの傷つきはさらに強くなり、ますます行き場のない怒りを抑えきれなくなってしまうかもしれません。

怒りをぶちまけている人に接するときには、その表面的な「行為」のみを取り上げて、一方的に批判しないことです。「あなたの無理難題には応じていられないんですけど」「そんなに怒鳴って子どもがかわいそう!」などと冷たくあしらったり、正論で非難したりしても、火に油を注ぐだけです。相手は燃え上がった怒りの炎を抑えきれなくなり、収拾がつかなくなってしまいます。

では、「怒り」を抱えている人に、どのように接すればいいのでしょうか? 次のページで考えてみましょう。