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マイナス金利時代、家計のお金をどこに回す?(3ページ目)

日銀の追加金融政策として「マイナス金利」が導入されました。主要行の普通預金金利は、軒並み0.02%から0.001%に、20分の1も引き下げられました。株式市場に目を向けると、中国経済の停滞、原油価格の下落など、世界経済の不透明感が増し、株価は乱高下をしていて、とても投資にお金を回す気持ちになれない、という人も多いのではないでしょうか? マイナス金利時代に、わたしたちは、お金をどこに回したら良いのでしょうか?

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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低金利で最大の恩恵を受けられるのは、借り換え

■借り換えは、そろそろラストチャンス!?
低金利の今なら、ローンの借り換えも検討してみよう。

低金利の今なら、ローンの借り換えも検討してみよう。

ちょうど1年くらい前に「2015年の家計改善、住宅ローン借換えにチャレンジ!」という記事を書きました。昨年(2015年)の1月の長期金利が一時0.2%を切り、史上最低の長期金利の水準になったのを機に書いた記事でした。日銀のマイナス金利導入以降、2月24日の債券市場で、長期金利が-0.055%で史上最低を更新しました。

金利の低下を受け、各銀行も、住宅ローンの金利の引き下げが検討されています。数年前に2%を切って固定金利で借りた人も、借入残高や期間次第では、前の固定金利から現在の固定金利への借り換えを行っても、十分に金利引下による利息軽減効果を得られる場合もあります。なかなか重い腰が上がらなかった人も、ぜひ、アクションを起こすことをお勧めします。

■住宅ローンを借りて、得をする!?
マイナス金利の場合、お金を預けると利息が取られるというのは、日本銀行と民間の金融機関の間のことだけです。私たち一般人が、銀行にお金を預けて利息を払わなければならない、ということは、今のところありません。けれども、お金を借りて、利息が貰えるという不思議な現象は、現実に起こっています。

住宅ローン控除は、年末の借入残高の1%(借入時期によって上限有り)が、所得税・住民税の税額から控除される制度です。2月24日現在、住宅ローンの変動金利は、0.6%を切っている銀行もあります。住宅ローンを借りることで、負担した利息以上の税金の還付が受けられる場合もあるのです。

ただし、「低金利、住宅ローン控除で得をするから、住宅を購入するのは今だ」と飛びつくのは早合点です。住宅購入に最適な時期とは、ライフプランにおける住まい方や理想の物件が見つかったときです。
本当に今が買い時?どうする2人の住まい

耐火金庫が人気というけれど…

耐火金庫が人気! 「利息がつかないからたんす預金」は、大丈夫?

耐火金庫が人気! 「利息がつかないからたんす預金」は、大丈夫?

マイナス金利を受けて、耐火金庫に人気が集まっているというニュースを見かけるようになりました。価格は、大きさや性能によって多種多様でしょうが、仮に3万円にします。銀行の1年定期の金利を0.025%とすると、3万円分の利息を稼ぐためには、1億2千万円の元金が必要になります。一方、現金1億2千万円(そんな大金は、なかなか用意できないでしょうが)を金庫にしまっておいても利息は全くつきません。

そればかりか、耐火金庫購入代金3万円分、余計な支出が増えた計算になります。金庫を購入して、経済にお金を回したと考えれば、それはそれで良いのですが、耐火金庫の中に、たんす預金として現金を入れておいても、盗難リスクや浪費リスク(手許に現金があれば、使ってしまう)を考えると何も良いことはありません。

日銀の追加金融政策は、当初のインフレターゲット2%が安定して実現されるまで続けるといわれています。マイナス金利政策をいち早く導入した欧州中央銀行は、金融機関からの預金に対して、-0.3%の利息をつけています。日本の経済情勢によっては、さらなる金利の引き下げも十分考えられます。マイナス金利下で、家計のお金をどのように運用するか、パートナーとしっかり考えましょう。

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