歌舞伎

今、ノリに乗っている!U-30の歌舞伎俳優たち(3ページ目)

今ノリに乗っている20代の歌舞伎俳優たちを紹介してみたいと思います。中村隼人、坂東巳之助、中村米吉、坂東新悟、中村国生、中村歌昇。この若者たちは、今年飛躍的に活躍すると思われます。

宗像 陽子

執筆者:宗像 陽子

歌舞伎ガイド

爽やかイケメンの生真面目キャラ
中村隼人

■1993年11月30日生まれ。2002年初舞台。

父は中村錦之助。大叔父は、テレビでも活躍していた萬屋錦之介(初代中村錦之助)。叔父は、現在女形で確固たる地位を築く五代目中村時蔵。

2010年に坂東玉三郎の相手役、良峯少将宗貞で好評を博し、NHK大河ドラマ「龍馬伝」(徳川家茂役)「八重の桜」(松平定敬役)や国立劇場の歌舞伎鑑賞教室の解説などで徐々に注目を浴びてきました。

スーパー歌舞伎セカンド「ワンピース」ではサンジとイナズマの二役で、舞台を縦横無尽に駆け回り、存在感を示したことも記憶に新しいところです。

179センチという長身の上爽やかなイケメン。ブログも定期的に更新し、ひたすら好青年の王道を走ります。NHK-FMの邦楽ジョッキー(毎週金曜11:00~)では、2015年4月からパーソナリティーをつとめ、邦楽の楽しさをアピールするとともにファンも増やしているようです。

3本の矢をまとめる努力家のお兄ちゃん
中村国生 

■1995年12月26日生まれ。2000年9月初舞台。

父は中村橋之助。母は、小泉今日子らと同期の女優・三田寛子。

橋之助の3兄弟の長男として期待を背負って立つ、20歳になったばかりのこの若者は、小さい時から歌舞伎が大好きだったそうです。「丁寧で一生懸命な性格」と父橋之助が認める努力家でもあります。

自らさまざまな歌舞伎以外の演劇を見に出かけ、研究も怠らないよう。「古典というより、一演劇として歌舞伎を楽しんでほしい」と考えて、同級生にも積極的に声をかけ、将来の歌舞伎のあり方を今から模索しているようです。

2016年浅草新春歌舞伎に11年ぶりで出演。舞踊「土佐絵」では、巳之助とともに傾城を取り合う名古屋山三役を熱演していました。

そして2016年は、父橋之助が大名跡八代目芝翫、国生が四代目橋之助、弟宗生が四代目福之助、末弟宣生が三代目歌之助を同時に襲名するという一大イベントがあります。

「プレッシャーはまだ感じていなくて、今はまだ、どんな役をやらせていただけるのか楽しみの方が大きいです」(新春浅草歌舞伎パンフレットより)というから相当大物かもしれませんね。

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今年は、大きな飛躍の年だ

まだまだ紹介しきれない20代の若者たちはいます。次の次の歌舞伎界を担う若者たちから、今年も目が離せません!
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