そもそも「初午(はつうま)」とは何ですか?
初午とは稲荷神社のお祭りで、油揚げやいなり寿司などの食べ物を供えます
初午の日:
- 2024年は2月12日(月)
- 2025年は2月6日(木)
- 2026年は2月1日(日)
- 2027年は2月8日(月)
- 2028年は2月3日(木)
<目次>
2024年の初午はいつ?
初午は毎年日付が変わります。2024年の初午の日は、2月12日(月)です。
初午とは? 初午の由来と意味
初午とは2月初めの午の日で、穀物の神様が稲荷山(伊奈利山)に降臨したのが和銅4年(711年)の初午であったことから、「お稲荷さん」の名でおなじみの稲荷神社の祭日として親しまれるようになりました。稲荷神社の本社は、稲荷山の麓にある京都・伏見稲荷大社です。「稲荷」という言葉は「稲生り」に由来し、農村では「稲荷神」を祀っていました。この風習と、稲荷神の使いとされるキツネは家を守るという考えが結びつき、稲荷信仰が広がりました。今でも、全国の稲荷神社で豊作、商売繁盛、家内安全などを祈願する初午祭が行われています。
また2月の2回目の午の日を「二の午」、3回目を「三の午」といい、これらの日にも祭礼をする地方や、いずれかの日に祭礼をする地方もあります。
初午が行われる有名な神社は?
初午の行事が行われる有名な神社は、 お稲荷さんの総本山である京都の伏見稲荷大社です。毎年2月初午の日に「初午大祭」が執り行われています。稲荷神とキツネの関係とは?
稲荷神社といえばキツネの像が建っていますが、それは、キツネは稲荷神の使いとされたからです。 古来、田の神は稲刈りが終わると山にのぼって山の神になり、春になると山からおりて田の神になると考えられてきました。キツネは春がくると山からおりて田んぼのネズミを食べ、秋になると山へ帰ることから、稲荷神の使いであると考えられたのです。ですから、稲荷神社にはキツネの像が建っており、口に米蔵の鍵や鎌などを咥えています。初午の食べ物、油揚げ・いなり寿司の由来と東西の違い
稲荷神社のキツネには、油揚げやいなり寿司が供えられていますが、そこにも理由があります。 キツネの好物はネズミですが(ネズミの油揚げという説もあります)、殺生はタブーとされたため、大豆でできた油揚げを供えるようになりました。やがて、油揚げに稲荷神のおかげでもたらされた米(酢飯)を詰めるようになり、「稲荷寿司」「お稲荷さん」と呼ばれて親しまれるようになりました。なお、東西でいなり寿司の形状が違います。東日本では、米俵に見立てた俵型をしていますが、西日本では、キツネの耳に見立てた三角形が主流です。形は違えど、いずれも稲荷信仰が反映されているのです。また、東日本では「いなり寿司」、西日本では「お稲荷さん」と呼ぶ傾向が強いようです。
油揚げ・いなり寿司以外の初午の食べ物・行事食
初午には、油揚げやいなり寿司の他にも行事食があります。- 初午団子
養蚕の盛んな地域に多い。初午には蚕の神様を祀る行事も行われたため、繭(まゆ)がたくさんできるよう願い、繭の形に作った団子を供える。 - しもつかれ
栃木県を中心に北関東でみられる郷土料理。鬼おろしですった大根やにんじん、鮭の頭、油揚げ、大豆、酒粕などを煮こんだもので栄養満点。 - 旗飴
奈良県でみられる飴菓子。旗をまきつけた棒の先に飴をつけたもので、商売をしている家が稲荷神社に供え、そのおさがりをもらうために、商売をしている家を「旗飴ちょうだい」と子ども達がまわる風習がある。
初午とは習い事を始める日?
江戸時代には初午に寺子屋や私塾へ入門する習わしがあったため、この日に習い事を始める風習もありました。何かを始めるきっかけにしてもいいですね。初午に関してよくある質問
Q. 初午はいつから始まった?
A. 初午は、奈良時代の和銅4年(711年)2月の初午の日に稲荷大神が稲荷山に鎮座したという話に由来します。そのため初午の日に初午祭を開くようになったのは、奈良時代のころからだと考えられています。それから1000年以上経った現代でも、初午の風習が全国各地で続けられているのです。
Q. 初午の日と午の日の関係は?
A. 午の日とは、十二支の午に当たる日を指し、干支と同じ順番で12日ごとに巡ってきます。そして2月の一番最初の午の日を、初午の日と呼んでいるのです。
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