2016年がスタートしました。今年の資格を巡る動きを予測するために、注目すべき5つのキーワードと関連資格をピックアップしてみました。今年こそ、「仕事に活かせる資格」を目指すなら要チェックです!

2016年要注目の資格はこれだ!

2016年要注目の資格はこれだ!

【2016年・注目キーワードはこれ!】
■心の健康管理
■マイナンバー制度
■国家資格化
■英語テスト
■保育士
 

注目キーワード1:心の健康管理

2015年12月に、従業員50人以上の事業所に対して、働く人の「ストレスチェック」と面接指導の実施等を義務づける制度がスタートしました。
今や、働く人たちの心の健康管理(メンタルヘルスマネジメント)は企業にとって益々重要なテーマとなっており、この分野の知識を持った担当者の育成は大きな課題となっています。

ただし企業から求められているのは、必ずしも「カウンセラー」のような専門家ではなく、まず自らがケアを行うために、そして自身の周りで不調者を出さないために必要となるこうしたメンタルヘルスに関する知識を持つこと。
つまり、社員を「幸せ」にするだけでなく、不調者を出すことで増えるコストを削減するという意味で、企業の切実なニーズに応える人材ということです。

そこでガイドが注目するのが、「メンタルヘルス・マネジメント検定」(大阪商工会議所)。
「メンタルヘルス・マネジメント検定」の特徴は、ラインや組織全体のケアによる「予防・早期発見」に主眼を置いていること。さらに、一般社員、管理職、経営層と、立場が変われば求められる知識や学ぶ内容が異なることです。
1種(マスターコース)、2種(ラインケアコース)、3種(セルフケアコース)の3コースがあり、それぞれ「全社視点でのメンタルヘルス管理」「部下のメンタルヘルス管理」「自己管理」と、立場や領域別に必要となる基本的かつ最新知識を体系的に習得できることができます。

これまでも、心の健康管理対策の1次予防(発症予防と健康増進)のために、この検定試験を社内研修プログラムとして活用する企業や団体が増えており、今年はその傾向が益々強まるのではないでしょうか。

注目キーワード2:マイナンバー制度

企業のマイナンバー対策は急務

企業のマイナンバー対策は急務

2016年1月、いよいよスタートした「マイナンバー制度」。
マイナンバーは特定個人情報として、今後は国民の福祉や税、災害時などの利用に向けた整備が進められる予定です。
これに伴い、企業では社員のマイナンバー管理のための対策が急務ですが、その漏洩や不正使用には重い罰則が規定されており、十分な専門知識が必要です。

ところが、企業にとっても大きなリスクを伴う重要事項でありながら、まだまだ十分に理解が進んでいるとはいえず、多くの企業で制度に精通した人材が求められているのが実情です。

かつての「個人情報保護法」施行などの例を見てもわかるように、新しい制度が導入されたり、大きな制度変更があるときには、それに合わせて新資格や新検定が誕生するもの。
この分野でも、すでにマイナンバー実務検定(全日本情報学習振興協会)などの新試験が始まっているので、一早く専門知識を得て社内のリード役を目指すなら、トライしてみては?

また、2005年の個人情報保護法施行とともにスタートした「個人情報保護士」もここに来て再び注目を集めています。改正個人情報保護法やマイナンバー制度に対応するため、2016年6月から試験要綱が大幅に改定されます。

注目キーワード3:国家資格化

2015年、新たに2つの国家資格を創設することが国会で決まりました。「キャリアコンサルタント」「公認心理師」です。
最近は資格の世界も「民営化」傾向ですが、その中でもわざわざ新しい国家資格を創るという時には、それなりの意味があります。

例えば近年創設された国家資格「登録販売者」や「貸金業務取扱主任者」は、いずれも法改正に伴って必要となった資格。
また、もともと民間資格としてスタートした「知的財産検定」が、「知財立国」を目指す国の方針とあいまいって、創設わずか4年で国家検定へと移行したというケースもあります。このように、新しい国家資格が誕生する時には、法改正や国の施策・方針などが密接に関わっているのです。

今後誕生する予定の2つの国家資格に関しては、「心のケア」の重要性の高まりとともに心理職業務の適正化へのニーズが高まったこと、そして、安倍政権が大々的に打ち出している「一億総活躍社会」の一環として、個人のキャリアプランニング、キャリア開発が急務になっていることなどが背景にあるのでしょう。

「公認心理師」は、早くて平成30年からと言われていますが、今年も制度構築に関する情報がちらほら出てくる可能性がありますし、「キャリアコンサルタント」は4月にもスタートの予定。
これに伴い、これまで厚生労働省が指定されていたキャリア・コンサルタント能力評価試験(10資格)を3月までに取得すれば、4月以降の国家資格合格者と同等に扱われる見込みなので、駆け込み需要もあるかもしれませんね。

注目キーワード4:英語テスト

このサイトで定期的に調査しているハローワークの資格別求人数ランキングでも、「TOEIC(R)」「実用英語検定(英検)」が常に上位に食い込むなど、英語力は今やビジネスパーソンに欠かせないスキルの一つ。
加えて、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催などに向けて、観光ガイドや販売・サービスの分野でも英語力へのニーズは益々高まりを見せることが予想されます。

そんな中、今年5月に出題形式の変更という、10年ぶりの「改訂」を控えているのが「TOEIC(R)」
従来よりも、会話の文脈やその場の雰囲気まで認識しないと解けない問題が出されたり、日常で使われるフランクな英語表現が増えたりと、より実践に近い英語力を評価できるテスト内容になるとか。

一方の英語テストの雄である「英検」も、2016年度以降は全級(「1級」・「準1級」・「2級」・「準2級」・「3級」・「4級」・「5級」)で「スピーキングテスト」を導入、「ライティング」も、「2級」での導入に続けて、「準2級」「3級」でも早期実現に向けた準備が進んでおり、より実践に役立つ4技能化への動きが加速しています。

また、2015年度に国家公務員試験に導入された「TOEFL(R)」も、これからほかのビジネスシーンでどのように活用されるのか注目されており、各種英語テストを巡る動きから目が離せない1年になりそうです。

注目キーワード5:保育士

最後も、「一億総活躍」に関連した気になる動き。
以前から女性の社会進出の推進を目玉政策に挙げている安倍政権ですが、その際に必ず話題になるのが待機児童の問題。
新しい保育施設を作ることはもちろん、そこで働く「保育」人材の確保が急務となる中、昨年までに、国家資格「保育士」を巡る改革案がたびたび取りざたされてきました。

国家資格でもある保育士

国家資格でもある保育士

例えば2014年には、「准保育士」は、国家資格である「保育士」よりもハードルを下げた試験や研修で取得できる民間資格創設案に賛否両論が巻き起こり、昨年は厚生労働省から、教員免許を持つ人に保育園で働いてもらうなどの対策案が出され、現場では「保育士」の専門性に対する「挑戦」と感じ取った方も多かったようです。

自治体などでは、「保育士」資格を持ちながら現在は働いていない「潜在保育士」の掘り起こしを始めるなど様々な動きが起こるなど、ともかく人材確保は待ったなしの状況。今年も「保育」人材を巡る資格制度の行方に注目です。

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