「ノルディックウォーキング」とは
手ぶらですぐできて、健康効果の高いウォーキング。しかしポールを加えるだけで、また違ったスポーツに進化します。ウォーキング効果を高めるノルディックウォーキングの魅力とは?
ポールを使うことで上半身を動かし、腕を振りながら歩くため、肩周りや腕全体、首から背中まで、身体全体を使った運動が行えます。肩甲骨を意識して動かすようにすると、肩こり解消効果も期待できます。
身体全体を使って歩くため、通常の歩行に比べて消費エネルギーは増えますが、ポールを持って歩くため体重のかかる足首や膝、腰など荷重関節への負担は軽減できるでしょう。つまり、ノルディックウォーキングは有酸素運動としても効率が良いスポーツです。さほど疲労感なく歩行を続けることができるため、自然と運動時間は長くなり、結果として消費エネルギーもより多くなることが考えられます。
また、ポールをついて歩くことは、ふいにバランスを崩したときの転倒予防にもなります。老若男女問わず幅広い年齢層の方が気軽に取り組めることもノルディックウォーキングの魅力でしょう。
ノルディックウォーキングの服装・靴・準備すべきもの
ポールと歩きやすい靴を準備しよう
適切な長さのポールを選択し、エクササイズを行いましょう。ポールは身長×0.68が目安で、ポールの先を地面に垂直に立て、使う人の肘が約90°になる長さがちょうど良いそうです。自然と背筋が伸び、歩幅も広がるため、その人にあった適切なウォーキングフォームを身につけることになり、姿勢改善にもつながります。
そして、ウォーキングに適したシューズや動きやすいウエアを着用し、汗を拭くためのタオル、水分補給用のドリンクや日射しが強いときのために帽子やサングラス等を準備しましょう。歩数計や活動量計を準備すると、実際の歩数やカロリーを計測することができるので、エクササイズの励みになります。
また、持ち物だけではなく運動前の身体の準備も忘れないように。いきなり歩き出すのではなく、ウォームアップとして軽くストレッチや体操を行ってから始めるようにしましょう。ストレッチはノルディックポールを使って行うと、身体全体を伸ばすことが出来るのでオススメです。歩き始める前には、手軽に食べられる軽食やバナナなどの果物、水分を補給してから行うようにしましょう。
ノルディックウォーキングの歩き方・動作の基本
ポールが身体を前に押し出す感じ
ポールをつくタイミングや位置などは自己流で行うよりも、専門家の指導を受けた上で歩くようにするとより効果的。機会があればぜひノルディックウォーキングの講習会などにも参加してみましょう。簡単に基本動作を説明します。
- 踏み出した足と逆手のポールを軽く地面につきます(右足で踏み出したなら、左手のポールを地面に)。肘はなるべく曲げずに伸ばした角度をキープします。
- 体を前方へと移動させると同時に、ポールの角度を変えずに腕を後方へ移動させ、ポールでグッと身体を押し出すように前進します。
- 押し出した側のポールが脇を過ぎたら、握っている手をグリップから離し、腕が伸びきるまでポールを押し出します。
いつものウォーキングよりもさらに運動効果を高めたい、楽しみながら安全に有酸素運動を続けたいという人にとって、ノルディックウォーキングは新たなエクササイズとして期待の持てるものです。ポールを持って身近な場所から歩いてみることを始めてみてはいかがでしょうか。
■参考サイト
・一般社団法人全日本ノルディック・ウォーク連盟
・ノルディックウォーキング(ウィキペディア)
・株式会社キャラバン-レキノルディック-ノルディックウォーキングポールの特徴