昼でも真っ暗!暗闇トンネル
玄倉川沿いの林道を歩くこと1時間半ほど。スタートから6キロ地点にあるのが、「新青崩隧道(しんあおくずれずいどう)」というトンネル。新青崩隧道(暗闇トンネル)入口
このトンネルは、「暗闇トンネル」とも呼ばれています。というのも、長さが327メートルもあるのに、トンネル内に電灯も明かり取りの窓も一切ないのです。
327メートル。けっこう長いトンネルです
というわけで、リュックから懐中電灯を取り出して、トンネルの中へゴー。
この「新青崩隧道」は、隣にある旧「青崩隧道」が崩落の危険があったため、新しく掘り、2011年に完成したばかりということで、中は歩きやすいです。
しかし、先に進み、カーブに差し掛かると、だんだん入口の光が見えなくなっていきます。
次第に入口が遠ざかり、暗闇が広がる
もうこうなると、懐中電灯だけが頼り。
懐中電灯だけが頼りなので、明るい大きめなサイズのものを持参したほうがいいでしょう
私は事前に「あそこは、懐中電灯がないとヤバいよ」と聞いていたからいいですが、知らないで来ちゃった人はどうするのでしょう?
試しに、懐中電灯を消してみると、本当に真っ暗闇。
出口が見えてきた!
そうこうするうちに、出口が見えてきました。お日様の光って、本当にありがたいですね。
次のトンネルを抜けると、ユーシンブルーが!
「新青崩隧道」を抜けると、すぐに次のトンネル「石崩隧道(いしくずれずいどう)」というトンネルが現れます。トンネルの名前が「石崩」って、ちょっと不安になりますが……(笑)。このトンネルは古いものなので、足元がデコボコしています。つまずかないように注意が必要です。
石崩隧道
トンネルの壁に襞(ヒダ)があって、なんだか大蛇の腹の中に飲み込まれたような気分です。
「石崩隧道」は短いので、すぐに向こう側に出ます。すると、左手になにやら施設が見えてきますが、これが「玄倉第二発電所」という水力発電所。
玄倉第二発電所
この発電所の発電用のダムが「玄倉ダム」で、このダムこそが、ウワサの「ユーシンブルー」が、もっともきれいに見られる場所。
ユーシンブルー
私が到着したときはお昼前で、淡く透明なブルーに見えましたが、弁当を食べ終わって再び見てみると、より深いサファイアのようなブルーに変化していました。
冬枯れの木々とのコントラストが美しい
サファイヤのような濃いブルーに変化
季節や時間、見る場所によって、色が変化するようです。今回は冬だったので、冬枯れの木々とのコントラストが美しかったですが、11月には紅葉が美しく色づくそうなので、その頃を狙って訪れれば、また異なる美しさを味わえることでしょう。
いずれにせよ、東京からそう遠くない神奈川県で、こんな息をのむような神秘的な景色を見ることができるなんて、感激です。
次のページに、ユーシン渓谷へ出かける際の注意事項を整理しておきます。 熊出没に関する注意などもありますので、必ずお読みください!