「働き方革命」が急速に進行
新年を迎える節目の時期、少々の時間を取って、今後のキャリアを考えることは重要です。「働き方革命」が急速に進行している昨今、会社・他人任せではなく、自分自身でキャリアを開発することが益々求められるのです。会社依存から自己責任へ
キャリアは会社に委ねるのではなく自分で開発していくものです
日本は経済的にピークを迎えた80年代から既に30年が経過して人口も減少、高齢社会となり、成熟期、衰退期を迎えています。このような時代、期待するのは会社ではなく自分に期待するしかありません。
キャリアの舵を取るのは自分なのです。そのためには明確なミッションやビジョンを企業経営するが如く、個人でも明確化し、その目的や目標のために行動計画を策定し、それに向けて日々行動していくメンタリティーが必要なのです。
サラリーマンからビジネスプロフェッショナルへ
仕事の評価(成果に拠る)と人間関係での評価(感情に拠る)のバランスは変わっていくことでしょう。日本は人間関係を重視する文化なので、成果と感情ではおおよそ6:4位で評価されるのが現実です。情実人事と言う言葉もあります。グローバル基準では日本のような集団立脚型ではなく個人立脚型ですので8:2位で評価されるものです。このところ、大企業で採用されている職能給から職務給へという流れを見てもゆくゆくは8:2に近づいていくことでしょう。
つまり、仕事でのパフォーマンスが今まで以上に求められる社会になることでしょう。サラリーマンの時代に終焉を告げ、ビジネスプロフェッショナルの時代になることでしょう。
AIなどの進化による失われる職種は
急速な変革期にある今日、長期スパンでのキャリアを考える必要が出てきました。コンピュータや通信を中心とした技術革新の結果、生産性の向上は何を意味するかというと人減らしそのものです。人がやっていた仕事でコンピュータが得意な仕事は大方移行していくことでしょう。そういう時代環境を読み解き、特に若い世代である20代、30代の方々はイマジネーションを働かせ、20年後はどんな社会でどんな働き方をしているのかを想像することが必要です。生き残る職種、消滅する職種は何か?こういう視点でキャリアを考えることも益々求められるのです。
「ワークライフバランス」の本質的な意味
戦いの場をグローバルにするか、国内にするか、という選択は卓越した能力があってのことです
残業が”美徳”ではなく、”鈍間な亀”というような捉え方に変わりつつあります。確かにエグゼクティブになる仕事ができる人はプライベートも充実されています。結局のところ、いかに密度の高い時間の使い方ができるかどうかに集約されるのです。
ダイバーシティ(多様性)を理解すること
根幹はパーソナリティー(性格タイプ)の理解からとガイドの私は考えています。最低限の人間科学を知ることは生きる上で必要なことです。思考行動パターンを類型化して、ストレスの原因やモチベーションの要因などを理解することができれば、リーダーとしてメンバーをフルに活用できるものです。パーソナリティーは共通言語であり、国籍、性別、年代、業種、職種など問われません。心理学で有名なエゴグラム等を利用して自己理解と他者理解が出来れば、他者のあら捜しをすることなく、長所に目を向けることができます。
そうすれば、異質人材でも尊重することができ、結果的にイノベーションが誘発されるのです。このようなメカニズムを知りませんと、同質的な集団になって居心地が良いもののなかなか化学反応は起こらないものです。
グローバルを目指すべきかどうか?
グローバル人材の前提として、仕事が箆棒にできることが必須要件であるとガイドの私は考えています。そのレベルまで到達した時点でグローバルで生きるのか、国内で生きるのかを判断すればいいだけです。象徴事例として、プロ野球選手の仕事の場として、卓越した成績を継続的に残せば年俸も跳ね上がり、ゆくゆくは大リーグで勝負するか、日本で引き続き活躍するかという選択になります。
以上、今後のキャリアを考える際の鍵となる視点を掲げました。未来を創造するために、年末年始にキャリアを考えてみてはいかがでしょう?
参考図書:
「残酷な20年後の世界を見据えて働くということ」岩崎日出俊 著
「10年後に食える仕事食えない仕事」渡邉正裕 著