「生の魚を食べる」が信じられなかった時代
90年代のフランス……親日家のマダムやムッシュの間では「テンプラ」や「スキヤキ」とともに三大日本料理のひとつとして知られた「スシ」ですが、一般にまで浸透していたわけではありません。ともすれば、日本がどこにあるかもおぼつかない感じで、ほかのアジアの国と勘違いされることも少なくありませんでした。個人の経験にはなりますが、日本文化の一環としてお寿司やお刺身を紹介すると「日本人は魚を生で食べるのか!?」と嫌悪されることもしばしば。パリではなんとか食べられたお寿司でしたが、地方ではそれは夢のような話でした。スシ・ブームの到来
スシ・ヤキトリを扱うアジア人経営の日本食レストラン
すっかり親しまれるようになったスシ
メニューに一緒に並ぶスシとヤキトリ
こうして、かつては三大日本料理として知られていた、「テンプラ・スキヤキ・スシ」の組み合わせに替わり、「スシ・ヤキトリ」が日本食の代表として親しまれるようになりました。余談ですが、今ではラーメン・餃子、うどん、たこ焼きなども人気です。
かつて、フランス映画でこんなセリフが使われたこともあります。
J'adore les sushis ! ジャドーる レ スシ
お鮨大好き
次のページでは使われている寿司ネタとそのフランス語を紹介します。