愛棋家よ、宴会の主役たれ。
その思いが筆を進めてくれた(いや、もちろん、筆じゃないです)が、けっこう好評である。
All Aboutの担当O氏からも「『TOKIN』が絶品ですね」とか言われちゃってしまったし。
ちなみに『TOKIN』とは『TOKIO』の替え歌である。
『無策/(与作)』は、古希を越えた方から「良かったよ。歌ってみたよ」だし。
また、ある将棋大会で、高校生が「王座戦っ/(Oh, when the saints)」と鼻歌っているのを耳にもした。
どえらい人気じゃないか。
たった3例と言うなかれ、「3人寄れば文殊の知恵」、イヤ違うな、「3本の矢は折れぬ」、フム、まあいい感じ。それほど3人はすごいのである。
続編を書かねばならぬ。
てなわけで、前回の「熱唱編」とは打って変わっての「キュート編」です。
国民的キャラから聴衆の心をつかむ
『ドラえもん』をご存じだろう。国民的キャラとして不動の地位を維持し続けるドラえもん。4次元ポケットからいろんな「ひみつ道具」を出してくれるが、その中に「セルフ将棋」があることをご存じだろうか。将棋相手となって遊んでくれるロボット系ひみつ道具だ。なんと、ある企業が実際に造っちゃったりもしたのだが、これ、いずれ紹介します。
ところで、テレビ版「ドラえもん」のオープニングソングには新旧のバージョンがある。今回、元歌とするのは旧バージョン。つまり、ドラちゃんデビュー時からの『ドラえもんの歌』である。まさしくキュートこの上なし。
オーディエンスに、そんな「うんちく」を少し話して、レッツ・シング・ア・将棋ソング!まずは、ボク『取られ損(ぞん)』(とドラえもん風に)。
『取られ損(ぞん)の歌』/作詞:将棋ガイド有田英樹(元歌/ドラえもんの歌)
(1)
こんな手もいいな できたらいいな
あんな攻め こんな受け いっぱいやるけど
みんな 中途(ちゅうと) 半端(はんぱ) 忘れてしまう
不思議な一手を からめて しまう
桂を自由に はねたいな
「はいっ、歩の餌食!」
あん、あん、あん。取ってもないのに 取られ~損。
(2)
駒台(こまだい) 空(から)じゃん 四間に 振るかい
あんな攻め こんな受け 大好きだけど
みんな 中途 半端。 覚えてないし
便利なようで 助けにならぬ
駒を自由に打ちたいな
「それ、二歩負けだ!」
あん、あん、あん。やっぱり 大敗(たいはい) 取られ~損。
(3)
あんな駒いいな 取れたらいいな
この竜 あの馬 攻めてはみるけど
みんな 中途 半端。 取らせてくれず
しまいにこちらが 取られてしまう
駒を自由に 逃げたいな
「ウフフ、飛び越し負け!」
あん、あん、あん。 なんでもかんでも 取られ~損。
あん、あん、あん。 それでも大好き やめら~れん。
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いやあ、身につまされる名曲である。キュートな雰囲気の中に、負けが込んだ時のせつなさが漂っている。だが、将棋が大好き。言わば、のび太の心象風景とでも言おうか。味が出るまで歌い込んでいただきたい。味が出たら、次は……。
>>妖怪だって将棋好きにつづく