100年店ランチ/東京の100年店ランチ

うなぎ久保田(うなぎ/末広町/創業1897年)

最寄り駅は末広町、秋葉原からも徒歩圏内……今回は川魚問屋が営むうなぎ店「うなぎ久保田」をご案内します。

菅野 夕霧

執筆者:菅野 夕霧

100年店ランチガイド

 銀座線・末広町駅から近い「うなぎ久保田」

同店店頭

同店店頭

上野と秋葉原のちょうど中間あたりに位置する地下鉄銀座線の末広町駅。中央通りと蔵前橋通りの交差点を少し上野方面へ北上し、1本目の道を右に曲がると、「うなぎ久保田」があります。地下鉄出口からは1、2分程度の駅近店ですね。秋葉原駅からもぷらぷらと歩ける距離です。

まず目立つのが、うなぎの故郷である太平洋の青い海をイメージしているという店舗の青い壁面。そして、いつ訪れても店頭周りには緑の植木が整えられています。

創業は1897年(明治30年)

中央通りと蔵前橋通りの交差点から1、2分程度の立地

中央通りと蔵前橋通りの交差点から1、2分程度の立地

うなぎ久保田の創業は、1897(明治30)年のこと。同店のスタートは川魚問屋ですが、周囲から料理の提供を求める声があがり、その声に応えるかたちで飲食店も構え、現在に至っています。そんな同店が産声をあげた1897年とは、どんな時代背景だったのでしょうか……。

日清(1894年)、日露(1904年)と2つの戦争の間の期間となりますが、1897年は尾崎紅葉が『金色夜叉』を発表、俳句雑誌「ほとゝぎす」が創刊しています。京都帝国大学(現在の京都大学)開校の史実も。夏目漱石30歳、吉田茂19歳、芥川龍之介5歳というこの年、うなぎ久保田もその歩みを始めています。

では、地下鉄・末広町駅に近い老舗うなぎ店へと参りましょう。
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