ヨイクとは?
ヨイク(Yoik)とは、シャーマニズム信仰に発するサーミ人が伝承してきた音楽で、その歌唱法に特徴があります。キリスト教化の過程で、一時弾圧された時期もありましたが、ヨイクは今もサーミ人の文化として存続しています。歌詞があったり、なかったり、無伴奏もしくは打楽器を伴奏で歌われます。日本人にもノスタルジーを感じさせるペンタトニックスケールで、歌われる曲が多いです。説明しても分かりにくいので、こちらを聴いてみてください。Yoik of the Wind (YouTube)
ソフィア・ヤノック
このヨイクを歌っているのが、サーミ人シンガーであるソフィア・ヤノック(Sofia Jannok)。ソフィアは、Sofia och Anna(Sofia and Anna)としてアンナ・カルシュテッド(Anna Kärrstedt)とデュオとして90年代から活動。二人とも、スウェーデン北部のイェリバーレ(Gällivare) 出身。2007年にアルバム『White』でソロ・デビューを果たしました。この時点では、ヨイクを取り入れたポップス調のものが多い。White / Ceaskat (amazon.co.jp)
Liekkas (YouTube)
セカンドの『By the Embers』(2008年)から、音楽性も広がりを見せ、「Irene」では、ビヨークなんかにも通じる不思議な魅力に溢れています。
By the Embers / Áššogáttis (amazon.co.jp)
Irene (YouTube)
最新アルバムとなる『Wide as Oceans』(2013年)のタイトル曲は自殺について歌った内省的な内容。ジャケも映像もモノクロームに統一され、彼女には精霊が宿っているような気がしてきます。
Áhpi (Wide as Oceans) (amazon.co.jp)
Áhpi (Wide as Oceans) (YouTube)
2015年にシングル『We Are Still Here』を発表。Royksoppや北欧エレクトロ勢の中に入っても違和感がありません。ジャケットのルックスも超イマ風で、気合が入りすぎな気もします(笑)。
We Are Still Here (amazon.co.jp)
We Are Still Here (YouTube)
以上、サーミ人に始まり、ソフィア・ヤノックについて解説いたしました。いつか、サーミ人の地に訪れたいものです。