レストランですべきこと
■エスコートを愉しむお店のランクと周りのゲストに合わせたエスコートを。
スタッフが「コートをお預かりいたします」と言われる前に、彼女がコートを脱ぐのを手伝い、コートは男性からスタッフに渡してあげましょう。彼女はもちろんのこと、お店のスタッフもあなたのスマートな振る舞いに感心されるはずです。
席までの動線も重要なポイントです。スタッフが案内しますので、女性を先に、その後ろにあなたがつづきます。案内されたテーブルでは、女性が座るまで男性は座らずに。エスコートしている自分を愉しむ余裕が出てくれば、もう大丈夫です。
■期待外れを愉しむ
不運にも、予約したお店の雰囲気やサービスが想像と違う場合もありますよね。そこで、しらけてしまってはもったいない。大切なクリスマスの時間を共有しているのですから、前向きに愉しく考えること。例えば、「あらあら、今日は忙しくて大変そうね」「こうすればリピーターが増えるのにね!」「今の接客、何点だと思う?」など、不満ネタをポジティブに会話してみるのも大人かもしれません。
もし、席が気に入らない場合、あきらめたり、我慢するのではなく、「こちらはちょっと落ち着かないので、あちらのお席に替えていただけますか」と堂々と交渉してみましょう。ほとんどの場合、席が空いていれば変えてくれるはず。不満を感じたら、それに対して交渉することを愉しむ余裕が、ディナーを盛り上げるコツです。
■オーダーを愉しむ
フレンチでもイタリアンでも、一流レストランとなればメニューを見ても、分からない名前や料理法があるのは当たり前。少しも恥ずかしいことではありません。「こちらのお店は初めてなので、おすすめのコースを教えてください」「この時期、人気のメニューは何ですか」と正直に聞いてみましょう。
スタッフはおふたりに好感を持ちますし、自慢のメニューやコースをすすめてくれます。お店にはプライドもありますから、すすめるメニューには当然自信を持っているはず。知ったかぶりしてオーダーして、好みでないお料理ではせっかくのクリスマスディナーが台無しです。
■ソムリエを愉しむ
ソムリエを味方につけ、スマートなワインオーダーを!
■テーブルマナーを愉しむ
基本を押さえておけば、ふたりのディナーを愉しめます。
もちろん、基本テーブルマナーを押さえておく必要も。私のスクールでも、クリスマスが近づくとテーブルマナーレッスンのリクエストが多くなります。
特に格式のある本格的なレストランでは、周りのお客様やスタッフの目もありますから注意したいものです。余裕を持って堂々と振る舞えるよう、ナプキンやカトラリの使い方などの最低限のマナーは、事前にチェックしておきましょう。
■スマート会計を愉しむ
食後のデザートやコーヒーをいただいた後、慌ててレジには行く必要はありません。一流レストランでの会計は、テーブルチェックが一般的です。ここではスマートにカードで会計をしたいもの。できれば、女性が化粧室に立ったタイミングでサッと済ませるのが理想的。
このようなレストランでは、割り勘はあまりスマートには映らないもの。もし割り勘になさる場合は、ここでは男性が一旦まとめて会計するように。
お帰りも同様に、彼女を先に促すようにすればスマート。自分のコートの前に彼女のコートを受け取り、着るのを手伝ってあげましょう。出口ではお店の方がお見送りしてくれますから、「素晴らしいお料理とサービスで、とても良いクリスマスになりました」と一声添えれば完璧です。
堂々と振る舞うために
このように、ちょっとしたことで、クリスマスディナーが何倍にも愉しめ、ふたりにとって思い出に残るひとときになることが、お分かりいただけたはずです。できることは、事前に確認しておく。できないこと、わからないことは、プロに堂々と聞く。そして、最低限のテーブルマナーは心得ておくことで、気持ちにもゆとりが生まれ、相手への心配りができ、結果的に会話が弾むという、良い連鎖を生むのです。
今年の聖夜は、ぜひ自信を持って堂々とした“Proudly Xmas”を愉しんでみてください。
■諏内えみ 参考記事■
「特別なお客様」になれるレストラン予約」
「再確認したい、テーブルマナーの基礎」
「洋食・フランス料理の食べ方マナー」
「スマートに使いこなす ナイフ&フォークのマナー」