イマジナリー・フレンド(またはイマジナリー・コンパニオン)は、本人にしか会話ができない「想像上の友人」を意味します。他人からは演技をしているようにも見えますが、当の本人はその友人が実際にいると信じているのです。

イマジナリー・フレンドは病気の始まりなのか?

幼少期のイマジナリー・フレンドは、正常の範囲だと言われています。イマジナリー・フレンドを持っても、その後に何の精神障害を発症しない方も多いです。通常は加齢とともに出てこなくなります。

イマジナリー・フレンドの役割とは?

イマジナリー・フレンドを持つ人は、日常生活の中で主体性がなく、周囲の人に気を使う性格の方が多いようです。周囲の友人に相談できずに、一人で過ごしているうちに現れるようになります。そのため、イマジナリー・フレンドは相談役になることが多いです。

イマジナリー・フレンドを持つ子どもにどう対応するか?

まず、イマジナリー・フレンドがあるだけでは、病的な状態ではありません。特別な対応もせずに暖かく見守るだけで十分です。イマジナリー・フレンドは、困難をのりきる際のよき相談相手として、力を貸してくれます。しかし、高校生になったあとも残っている場合や、次に紹介するような徴候がみられた場合は、精神科の受診を考えてください。

高校生になってもイマジナリー・フレンドが残っている場合

高校生になっても、イマジナリー・フレンドが残っている場合は、本人を取
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一人で過ごしている時間に、イマジナリー・フレンドは生まれます。


り巻く環境があまりに過酷か、ストレスに対して適応できていないことが考えられます。しかし、イマジナリー・フレンドの存在を否定してしまうと、余計に殻に閉じこもってしまうことがあります。そのため、イマジナリー・フレンドの存在を否定せずに、本人がなるだけ主体的に考え、行動できるように関わっていく必要があります。

記憶が抜ける、人格が入れ替わるなどの特徴が見られる場合

記憶が抜ける、人格が入れ替わるなどの特徴が見られる場合、イマジナリー・フレンドが解離性障害や解離性同一性障害などの症状の一部である可能性があります。解離性障害は一定期間の記憶が抜ける解離性健忘を主な症状とする病気で、解離性同一性障害は過去のトラウマなどを機に、複数の人格を持ってしまう病気です。

解離性同一性障害の方には、他の人格と会話ができる人もいれば、できない人もいますが、イマジナリー・フレンドとの対話経験を持っている方が多いとも指摘されています。特に高校生になっても、イマジナリー・フレンドの存在に頼っている場合、病的な解離性障害に近づいていると言われています。

妄想めいた発言やひとり言が見られる場合

妄想めいた発言やひとり言が見られる場合、統合失調症という病気の症状である可能性があります。統合失調症は、妄想や幻覚と呼ばれる症状が出る病気です。幻覚の中でも幻聴は統合失調症の方に頻度が高い症状だと言われています。そして、幻聴と会話を行う場合を対話性幻聴と呼びます。統合失調症の対話性幻聴では、実際に声を出して会話を行うひとり言が観察されることもあります。

まとめ

イマジナリー・フレンド自体は、病気の徴候ではありません。よき相談相手であり、時には叱咤激励をしてくれる場合もあります。それは、人間が成長していく過程の中で行われていることを自分でやっていると考えてもよいでしょう。病気の徴候に注意しつつ、本人を支えていくことが大切です。

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