<目次>
行政書士試験の合格には、実力を発揮できる準備をすること
合格につながる過ごし方!前日・当日にすべきことは?
前日の過ごし方のポイントは、翌日に普段の力を発揮できるように、まずは「体調を整えること」です。
【生活面】
食事は食中毒などを避けるべく生ものは控えて、普段の食事を心がけてください。また、睡眠は普段通りの時間、もしくは30分くらい早めに就寝してください。徹夜はいけません。睡眠不足は、思い出す力や判断能力を低下させるだけでなく、ケアレスミスを誘発させます。
「前日は勉強より睡眠」ぐらいの気持ちでいた方がいいかもしれません。しっかりと睡眠をとって試験で普段通りの力が発揮できるようにしましょう。
【勉強面】
前日は、はじめての予想問題集を解いてその答え合わせをする、というような新たな知識を入れるのはやめましょう。既存の知識の確認に徹するべきです。知識は定着するまでに時間がかかるので、試験前日に新たな知識を入れても本番ではうまく使いこなせないと思います。
既存の知識の確認をするためには、主要科目である行政法と民法の典型論点の確認をすることをお勧めします。典型論点は出題可能性が高く、特に行政法はその傾向が強いと言えます。典型論点というのは、テキストの「図表」や「まとめ」の部分です。つまり、試験の前日はテキストの図表やまとめの総ざらいをお勧めします。
試験前日に全部のテキストを読むことは不可能ですので取捨選択が必要です。それならば、主要科目!それも典型論点に徹するべきです。主要科目が終わったら、他の科目に手を広げましょう。
なお、記述が不安な方は、模擬試験に出題された記述の問題について、解答を2回ほど「書き写す」のもいいかもしれません。解くと時間がかかりますし、うまく書けないと精神的に動揺します。問題文をしっかりと読み、図表などを作成してから、解答例を見て答えを書き写してください。数時間置いてから2回目を書き写すようにすると記憶が定着して、効果的だと思います。
試験当日!会場到着は遅くても1時間前までに
ここまで来たら、自分のしてきたことを信じよう
本番当日のポイントは「普段の力を発揮するべく精神状態を整えること」です。
【生活面】
朝起きたら、必ず朝食をとりましょう。体と脳が目覚めます。それでも頭がぼうっとしているときは軽い散歩をお勧めします。少し早歩きで10分くらい歩くと体が目覚め、しばらくすると脳も目覚めてきます。
昼食は少し早めにとった方がいいと思います。11時にとれば試験まで2時間空きますので、13時からの試験の際にはお腹も落ち着いていると思います。試験勉強で体が疲れていますから食べ過ぎると眠気を誘いますので、軽めの食事がいいでしょう。
交通機関の乱れに遭遇すると不安と焦りで精神的に疲弊してしまうかもしれませんので、早めに試験会場に向かいましょう。試験開始1時間前には試験会場に到着しておきたいものです。
【勉強面】
分量は少なめに設定しましょう。あれもこれもやろうとすると、それができなかった場合に、不安や後悔を試験会場に持ち込むことになります。例えば、会場に向かう電車内で勉強しようと思っていたら、休日で家族連れが多くて座れなかったとか、車内がうるさくて勉強できなかったといったようなこともあるかもしれません。
試験当日の勉強は「1時間~2時間でやり切れる量」が妥当でしょう。具体的には、基本的な論点を広く浅く目を通すべきです。基本的な知識を完璧にすれば合格する可能性は高まるからです。
最後の勉強時間の有効活用法
教室に入室が許可されてから問題配布までには時間が多少あります。これが最後の勉強時間と言えます。このわずかな時間を有効に過ごすために私の経験をご紹介しますと、予想問題集や過去問のなかで、「複数回誤った問題に関する知識」と「ケアレスミスと対処法」をまとめたルーズリーフを繰り返し見ていました。最後に弱点について確認することで、「自分の弱点はすべて克服された」という自己暗示をかけて「自分にはもう弱点はない」という気持ちで試験に臨むようにしたのです。試験開始直前は、自分で自分を動揺させないように!
解答用紙に名前などの記入を終えると、試験開始までの待ち時間があります。最も緊張する時間です。この時間帯の注意点としては、ヘタに「知識の確認をしない」ことです!もし思い出せないと不安になります。試験開始の直前に動揺してはいけません。私はこの時間帯に「ケアレスミスと解決方法」を繰り返し頭に思い浮かべました。ケアレスミスは科目や論点を問わず生じる、「合格の天敵」です。本番で絶対にしてはいけません。ですからこの時間帯に自分に言い聞かせることは意味があると思います。
合格できるかどうかは、いかに「試験中に冷静さが保てるか」
これまでの努力を信じて、最後まで諦めずに試験を受けましょう。
試験中の重要なポイントは「常に冷静に、諦めずに、時間の管理をすること」に尽きます。
例えば、「どうしよう!! 予想外の問題が出ている」というようなことがあるかもしれませんが、焦る必要はありません。それは「捨て問」だからです。3問に1問の割合で予想外の問題が出ても、残り2問が正解ならば合格できます。もっとも、それほどの頻度で予想外の問題が出ることはありません。
とはいえ、予想外の問題について対処法をひとつご紹介しますと、予想外ということは「その知識がない」ということです。もともと頼る知識がないのですから、文中の表現方法などの形式面に注目して解答するしかありません。
選択肢の内容に関係なく「常に」「例外なく」などの過度の強調表現は誤りの選択肢であることが多く、また「~余地がある」などの可能性を示唆する表現は正しい選択肢であることが多いのです。
それでも判断できなければ、解く方法がありませんので、正真正銘の「捨て問」です。入れていない知識はいくら考えても出てきません。時間が無駄なので気にせずに次の問題にいきましょう。冷静さを保っていれば実践できると思います。
勉強をしっかりと真剣にしてきた人ほど、試験の問題を解いていて手応えがないと、不安や失望、怒りに襲われます。これらの感情が強くなっていくと、次第に「諦める」という最悪の感情に変化していきます。しかし、1年に1回しかない合格のチャンスです。今までの勉強や時間や努力やお金を考えると、それらを無にする「諦める」という選択肢はありません。たった3時間だけでいいので、強い気持ちで決して諦めずそれらの感情を消し去ってください。
また、試験で不可欠なのが時間の管理です。多肢選択・記述・一般知識長文読解の3つは特に時間の注意が必要なので、予め目標時間を設定しておくことが効果的です。
すべての問題に眼を通すことは合格の最低条件ですので、2時間30分で一度すべて解き終わるようにして、残りの時間は「飛ばした問題」や「解答内容の確認」などにあててください。
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