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下流老人にならないための3つの対策

一億総活躍社会という言葉が踊る裏側には、下流老人という陰うつな言葉もあります。健全で明るい老後を送るためには、もう小手先のきれいごとではいけません。本質的な3大対策を、具体例とともに、ご案内します。良き老後を目指すことは、良き人生を目指すことなり。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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真っ当で骨太な老後対策とは?

これからの日本の高齢者の暮らしぶりに、「下流老人」というキーワードで警鐘を鳴らした藤田孝典さんは、「年収が400万円の人でも、将来生活保護レベルの生活になる恐れがある」と語っています。もはや、小手先の対応では、どうにもなりません。
 
下流老人にならないために

下流老人にならないために


小手先でない、真っ当で骨太な老後対策を考えてみました。テーマは、健康、人脈、資産の3つです。
 

1. 健康のためなら何でもする!

老後の貧困を決定的にするのは、やはり健康問題です。健全な心身が保てなくなって働けない、病気で治療や投薬のお金がかかる、自分は健康でも家族の介護で働けず、収入や貯金が無いという状況に陥るとやっかいです。ですから、健康のためになら、何でもできることはするという覚悟が必要です。具体的には、生活習慣の改善と病気予防があります。

生活習慣の改善のポイントは、健康を害する可能性がある食べ物などを摂らないこと、規則正しい生活をすること、そして定期的な運動をすることです。病気予防のポイントは、健康診断やがん検診などを欠かさず定期的に受けること。

最近では、遺伝子検査で自分の先天的な病気にかかるリスクを知るということも手軽に行えるようになっています。インターネットで検査機関を探して、口内の粘膜や爪を送ることで、検査レポートを受け取ることができます。

また、尿や血液を調べるだけでも、相当なことがわかる時代です。病気予防という転ばぬ先の杖を、賢く使いこなしましょう。自分だけが強健でも不十分です。自分と配偶者、家族が健康であるように、できることはすべてやらないと。
 

2. 頼れる友人を作っておく

他人との交流は、人に生きる勇気と知恵を与えてくれます。また、健康やお金の面で、困難な局面に陥っても、周りの人のアドバイスや協力で、そこから抜け出すこともできます。頼りになる友人や知人は貴重な財産ですが、それは老後の生活においても変わることはありません。定年後のために、できれば仕事とは別の、プライベートな人脈を充実させておきたいものです。

頼りになる人脈を作れる理由は、その人自身が頼られる人だからです。エゴから人脈を作るという発想ではなくて、利他の精神で自分が役に立てる人材になるところから、頼りになる人脈は生まれます。他人が何をしてくれるかではなくて、あなたが他人のために何をできるかを考えて、ご自身を磨いてください。
 

3. お金があればなんとかなる

健康でなくても、人脈がなくても、お金があれば、生活に困窮することはありません。お金が切り札ではありませんが、お金は、生活の最低ラインを守ってくれます。そのためには、若い頃から、投資(資産運用)の知恵を身につけて、財産形成に励まないといけません。具体的には、次の3つを実践しましょう。
 
  1.  収入の1割は使わず、貯金する。
  2.  貯金の半分は、投資する。
  3.  投資したお金は、老後まで使わない。

たとえば、いま40歳の人が、毎月6万円を強制的に貯蓄し続け、そのうちの半分の3万円を投資にまわし、6%で運用できれば、65歳時には元本の1,800万円は3,000万円には増えているはず。これが、長期複利運用の力です。このくらいのことができれば、下流老人になる心配はいりません。

もし投資する余裕がないという人ならば、定年後に小銭を稼げる自分の特技を磨いておくことも、一つの資産運用です。デザイナー、植木職人、スポーツコーチ、書道師範、ピアノ教師、介護職などなど、いろいろなマイ・リソースで、楽しみな老後を創ることが可能です。

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