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介護保険の自己負担額一部アップ! どう備える?(2ページ目)

介護保険制度が始まって、今年で15年。これまで、介護保険サービスの自己負担割合は10%でしたが、2015(平成27)年8月から、所得が高めの方は、一部20%に引き上げられました。このほか、月々の自己負担限度額等も改正されています。今回は、介護保険の自己負担額等について、最新情報を解説します。

平野 直子

執筆者:平野 直子

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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高額介護サービス費も、所得が多い人は自己負担限度額が引上げに!

1ヶ月間に支払う介護サービスの自己負担額が高額になった場合、申請をすると所得区分に応じて還付を受けることができる制度があります(高額介護サービス費)。これまでは、自己負担額の上限(世帯合算)が、月15,000円~37,200円でしたが、2015年8月1日からは、「現役並み所得者」という区分が新設されて、該当する世帯の方は、上限が月44,400円に引き上げられました。
*厚生労働省「高額介護サービス費」リーフレットをもとにガイド平野が図表作成

*厚生労働省「高額介護サービス費」リーフレットをもとにガイド平野が図表作成


また、「月々の介護サービス費や医療費は、高額介護サービス費や高額療養費に該当しなくても、1年間で合計すると高額になる」という方が利用できる「高額医療・高額介護合算療養費制度」についても、改正前と比べると所得区分が細かくなり、所得が高い人は、1ヶ月あたりの自己負担額限度額が引き上げられました。

*生命保険文化センター「介護保障ガイド」をもとにガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)

*生命保険文化センター「介護保障ガイド」をもとにガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)


【参考コラム】高額療養費見直しで、ウチの医療費、増えるの?

今後、団塊の世代の方が介護を要する時期になり、高齢化がさらに進むと、ますます社会保障費が膨らむことが懸念されています。今回の改正では、所得が一定以上の方を対象に、自己負担割合等が引き上げられていますが、ジワリジワリと自己負担額が増えていくような印象を受けました。

●補足給付の見直し
これまでは、低所得者の方がショートスティなどの介護施設を利用する際、食費や居住費の補助をしていましたが、2015年8月からは、「世帯分離をしていても配偶者の所得を勘案」「預貯金等について、単身の場合は1,000万円以下、夫婦の場合は2,000万円以下であること」が要件に追加されました。「所得が少なくても資産が一定以上ある方は、それなりに負担もしてください。」という主旨のようです。

自己負担増&施設から在宅へ、どう備える?

健康を維持しながら、介護と仕事を両立できる環境も整えていこう

健康を維持しながら、介護と仕事を両立できる環境も整えていこう

8月からの自己負担額改正だけでなく、その前(2015年4月)から、介護保険制度の改正がありました。特別養護老人ホーム(通称:特養)に入所できるのは、要介護度3以上と限定されたり、介護予防サービスの一部が市区町村に委ねられ、自治体によってサービスが異なるようになりました。国の政策としては、施設介護を減らして在宅介護の利用を推進しているようですが、介護のために仕事を退職する人「介護離職者」が増えている点は、気になります。

【参考コラム】30、40代での介護退職も3割! わが家はどうする?

将来もし自己負担額が増えても、介護を受ける人(両親や将来の自分たち)が安心して暮らせるよう、介護や各種制度に関する最新情報を取り入れつつ、仕事を続けて収入を維持し続けられるように環境を整えることも大切だと思います。そして何よりも、みなさんが介護を必要とせず元気で暮らせるよう、介護予防についても一層意識していっていただけたらと思います!

【関連リンク】
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