睡眠/気持ちよく起きる方法・自己覚醒法

人生の主導権を取り戻す、早起き習慣の身に付け方

早起きしたい! 朝型人間になりたい! 朝活したい! でも、なかなかできずに困っているあなたは、根性に頼っていませんか? ここでは、古川武士さんが書かれた「人生の主導権を取り戻す『早起き』の技術」より、根性に頼らない早起きする技術をご紹介します。

坪田 聡

執筆者:坪田 聡

医師 / 睡眠ガイド

なぜ、早起きが続かないのか?

早起きの技術

早起きするには、根性より技術が大切です

これまでの生活習慣を反省して、新しい習慣を身につけることは、とても良いことです。しかし、そう簡単には習慣を変えることができません。

それは、「習慣引力」が強いからです。習慣引力とは、「いつも通り」を維持しようとする、脳のメカニズムです。習慣引力は、これまでのやり方を守ろうとして、新しい習慣を拒否します。

新しい習慣の中でも、早起きは特に難しいもののひとつです。多くの人は早起きを習慣化しようとするときに、次のような誤りを犯します。

  • 一気に1時間以上、早起きしようとする
  • 起きる時刻だけを目標にする
  • 睡眠時間を削る
  • 生活習慣の全体を一気に良くしようとする
  • 突発的・イレギュラーな予定に振り回される
  • 早起きへのシフトに明確な理由がない
  • 早起きのかわりに手放すものが確定していない
  • 早起き以外のことも、同時にやろうとする

これまで、早起きに挑戦して失敗してきた人は、思い当たることがありませんか?

早く起きるための原則

早起きを習慣化するためには、次の「早起き基本5原則」を守らなければなりません。

  • 起きる時刻ではなく、眠る時刻に集中する
  • 睡眠不足にならないよう十分な睡眠をとる
  • 一度に1つの習慣(=早起き)を貫く
  • センターピンに狙いを定める
  • ボトルネックを想定する

センターピン

「センターピン」とは、ボーリングの1番ピンのことです

「センターピン」とは、眠る時刻を守るためのキーとなる行動やルールです。たとえば、仕事が終わる時刻が遅いために眠る時刻が遅くなり、その結果、早起きできない人は、「退社時刻」が早起きするためのセンターピンになります。

「ボトルネック」とは、理想の生活習慣を邪魔する、突発的な予定や誘惑などのことです。たとえば、上司からの急な残業依頼や付き合いの飲み会、土日のイベントなどです。これらのボトルネックをあらかじめ想定し、スケジュールに例外パターンを作っておきます。

早起きを習慣化するためのステップ

ベビーステップ

目標を達成するために、小さなステップを着実に登りましょう

実際に夜型の生活を朝型に変えていくためには、5つのステップを踏まなければなりません。

  1. 理想の生活習慣を描く
  2. 現状の生活習慣を把握する
  3. ギャップを明確にする
  4. 例外パターンをつくる
  5. ベビーステップで始める

ステップ1では、理想の1日のスケジュールを書き出します。このさい現状は忘れて、理想の1日を書きましょう。また、予定は、緊急ではないけれども、重要なことから埋めていきます。理想の予定を書き終えたら、そのスケジュールで充実感が得られるか、検証してください。

ステップ2の「現状の把握」では、今の1日の行動を、時系列に書き出してください。そして次のステップ3で、理想と現実のギャップを確認します。特に、早起きを習慣化するにあたってのセンターピンとボトルネックを、明らかにします。

ステップ4では、休日や突発的な予定、体調不良時などの例外パターンをつくります。ただし、例外パターンは3日以上続けてはいけません。また、最初の3週間は睡眠時間の確保を優先し、4週目を過ぎたら起床時刻を優先的に守りましょう。例外パターンといえども、センターピンだけは徹底して守ります。

ステップ5の「ベビーステップ」とは、小さなステップということです。たとえば、急に1時間以上も早起きしようとするのは大変です。体内時計に無理がかかって、早起きを習慣化できません。起床時刻を30分早めて、それが習慣化したら1週間の単位で、さらに30分ずつ早起きします。

早起きを習慣化するには、3か月ほどかかります。やめたくなったり、うまくいかない時期もあったりするでしょう。しかし、地道に少しずつ起床時刻を早めていけば、きっと朝型人間になれることでしょう。

【関連サイト】
あなたもできる! 早起きの習慣化
人生の主導権を取り戻す『早起き』の技術
習慣化コンサルティング
【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場で睡眠用品を見るAmazon で睡眠グッズを見る
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます