「次亜塩素酸ナトリウム」を主成分にした商品について
「安全な水」のかたわらに、「次亜塩素酸ナトリウム」ありき
繰り返しになりますが、この「次亜塩素酸ナトリウム」は、殺菌・消毒薬としてその有用性から、医療、水道、一般用等幅広く商品化され、漂白・除菌・除臭に活用されています。
いわゆる家庭用の「塩素系漂白剤」という呼ばれ方で、衣類(リネン類)の漂白や、お風呂のカビ取り剤(カビの黒ずみを除菌・漂白する)などとして使われるだけに留まらず、「殺菌剤」として上水道、プールなどに使用されたり、リネン用、キッチン用、哺乳瓶用などとしても使用されています。
ちなみにごく薄く希釈した液体(「アンチホルミン」と呼ばれます)は食品添加物として、野菜や果実などの殺菌にも使われています。
つまるところ、「“塩素”系漂白剤」の主成分はこの「次亜塩素酸ナトリウム」なので、ほぼ「塩素系漂白剤」イコール「次亜塩素酸ナトリウム」と捉えて間違いはありません。
商品名=成分と捉えないで
オシャレなボトルに「詰め替え禁止!!!」
例としては、いわゆる浴室のカビ取り剤として有名な「カビキラー」イコール「塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)だと思い込んでいる人は多いのですが、同じ名前を冠している、「キッチン用の消毒用エタノール」もあります。
また、「塩素系漂白剤」イコール「ハイター」と認識されていることも多いこの名前でも、「塩素系漂白剤」だけではなく「酸素系漂白剤」「還元系漂白剤」も市販されています。
商品名イコール成分、と認識してしまっているためか、「塩素系漂白剤」を安全な粉末状だと思い込むなど、混乱している消費者のかたも、しばしば見かけます(一般の方のお掃除ブログなどでは、塩素系漂白剤と酸素系漂白剤を真逆に認識しているなど危ない記述がよく見られます。読み手の方も注意して下さい)。
以下に、一般的に市販されている「塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)」系統の商品をご紹介しますが、ところどころで「似た名称」の商品を挟み、注意喚起しています。
これらの商品を使用する際には、つねに必ず商品の使用上の注意事項を熟読し、禁忌を犯さないようにしてください。また、くれぐれも絶対にインテリア等、オシャレに見せるなどの理由で勝手に容器を詰め替えたりしないで下さい。また、誤って子どもが洗剤に触れたり、誤飲しないよう、保管場所にもくふうが必要です。
などなど、いろいろ注意することはありますが、「塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)」はじょうずに使いさえすれば、住まいや暮らしの衛生環境、快適性を高めるうえで、たいへん使い勝手が良く、比較的安価に、また短時間で高い効果を示すことのできるいわば文明の利器です。むやみやたらに怖がらず、おかしなオリジナリティを加えず、正しく素直に使いこなして下さい。