たまたまSNSで見かけた東京の夕景画像。東京スカイツリーのそばに細い月が写っていて、とてもきれいです。その画像には「今日の月齢は2.9。夕空に三日月が輝いています」とコメントが添えられていました。う~ん、残念! その日の月は、三日月ではなく「四日月」だったのです。実は、月齢と月の名前の根拠はまったくの別になります。

月齢とは、人間の年齢のようなもの

まずは月齢から説明しましょう。
月齢とは、月が新月になった瞬間から経過した時間を、日単位で表したもの。人間でいう年齢のようなものです。

生まれたばかりの赤ちゃんは0歳ですが、ひと月経過するごとに1ヵ月、2ヵ月といいますよね。それに似ていて、新月は月齢0.0で、1日ごとに1ずつ月齢は増えていきます。

ここでいう「新月は月齢0.0」とは、新月になった瞬間という意味です。手帳やカレンダーを見ると、新月のマークは日付に対してついています。しかし、天体はつねに動き続けているので、1日の中でも少しずつ位置関係が変わっていきます。厳密にいえば、新月とは太陽・月・地球の順に天体が1列に並んだ瞬間の現象。何時何分と時刻で示すことができるのです。

たとえば、1月1日0時0分が新月になった瞬間だとすると、そのときが月齢0.0。同日の12時0分は12時間経過したことになるので月齢0.5、1月2日0時0分は月齢1.0という具合です。

満月以降、月の見た目は欠けていきますが、月齢はあくまで時間の経過を表したもの。日に日に月が欠けていっても月齢は1ずつ増え続け、次の新月の瞬間がくると0.0に戻ります。ここが、年をとり続けるいっぽうである私たち人間とは異なる点ですね。なお、月の満ち欠けの周期は約29.5日ですから、月齢が50や100になることは絶対にありません。 


同じ日付なのに月齢の値が違う理由

月齢が0.0になる新月の時刻は、毎回ぴったり同じにはなりませんよね。すると、手帳やカレンダーに日単位で月齢の値を記載するには、基準となる時刻が必要になります。

そのため、一般的には正午を基準とし、その月齢を「正午月齢」と呼びます。ただし、必ず正午月齢の値を採用しなければいけない、というわけではありません。月齢を定める時刻は任意です。ちなみに、私が使っている手帳の場合、月齢は21時の値だと但し書きがありました。

新聞やカレンダー、スマホのアプリなど、月齢を確認する方法はいろいろありますが、同じ日付にもかかわらず月齢の値が違っていたとしたら、それは基準とする時刻が違っているということを意味しています。

それでは「三日月」とは何を根拠にそう呼ぶのでしょう? 次のページで解説します。 >>