その3 「ぶっかえり」で姫から鬼へ大変身
美しいお姫様が、突如鬼に変貌、平維茂に襲いかかります。一瞬にして変身という歌舞伎独特の「ぶっかえり」の演出を見ることができます。その4 にぎやかな三方掛け合い
更科姫が舞を舞う時には、長唄、常磐津、竹本が、三方掛け合いといって、交互ににぎやかに演奏します。リズミカルでにぎやか、心躍り、邦楽ライブの素晴らしさを堪能できます。その5 金太郎が熱演
今回の「紅葉狩」は、更科姫を市川染五郎、平維茂を尾上松緑が演じます。歌舞伎を知らなくても染五郎を知っている人は多いでしょう。ガイドが前回記事でおすすめしたKABUKI COOLでも解説をしていますし、今年の夏はラスベガスで「鯉つかみ」を上演。今ノリに乗っている役者さんです。しかし、なんと今回一番の拍手をかっさらっているのは山神演じる松本金太郎です。松本金太郎は、平成17年生まれの10歳。染五郎の長男です。今回演じている山神は、正体なく眠りこけてしまった平維茂に、「これこれ起きなさい。あれはお姫様などではなく、鬼なんだよ」と教えに来てくれるかわいい神様。
ゆすったり声をかけたりするその様子のけなげで愛らしいこと、見得も決まって、やんやの拍手大喝采です。
歌舞伎の魅力のまたひとつに、「子役の成長を見守る」ということがあります。小さなときから観客は子役を知り、演目を観ながらその成長を見守るのです。
おそらく今回紅葉狩を観た人であれば、今後ずっと金太郎を「あのとき観たあの子がこんなに大きくなって」だの、「金太郎のときから知っているからねえ」だの「立派になったなあ」だの「そろそろ染五郎襲名?」といった無責任かつ愛情のこもった見守り方をするようになるはずです。そしてそれが歌舞伎の魅力の一つでもあるのです。
ちなみに、市川染五郎の祖母正子さんは初代中村吉右衛門の娘にあたります。つまり、初代中村吉右衛門のひ孫の染五郎、玄孫の金太郎が、今回の秀山祭を盛り立てているのですね。もちろん現中村吉右衛門(ニ代目)も、昼の部夜の部で熱演しています。
さあ、こんなにも歌舞伎のエッセンスがたっぷりの紅葉狩。今回は、9月26日(土)が千秋楽です。気軽に観に行ってくださいね。
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木挽町広場も秋一色です♪
お土産物も紅葉、お月見まんじゅうや手ぬぐいなどのグッズも紅葉、すすき、お月見のうさぎ、と秋一色です。
歌舞伎でたっぷり秋を堪能して楽しんでくださいね。