400年以上の伝統を持つ老舗ベーカリーが海外初出店

マーチエキュート神田万世橋

マーチエキュート神田万世橋

明治時代の旧万世橋駅鉄道高架橋がリノベーションによって、伝統文化、職人技を伝える商業施設「マーチエキュート神田万世橋」に生まれ変わって2年。2015年9月5日、ここにオーストリアの古都グラーツで最も歴史あるベーカリー「ホーフべッカライ エーデッガー・タックス」が海外初出店しました。創業はなんと、1569年という老舗です。
ハンドカイザーとオープンサンド

ハンドカイザーとオープンサンド

「ホーフベッカライ」はドイツ語で「王家御用達ベーカリー」の意味。エーデッガー・タックスは19世紀にハプスブルグ家から「オーストリア・ハンガリー帝国王家御用達」の称号を与えられた由緒あるベーカリーで、職人の手でひとつひとつ成形する「ハンドカイザー」(200円~)などのパンはこの当時のレシピを受け継いでいます。
王家御用達の伝統の味、ハンドカイザー

王家御用達の伝統の味、ハンドカイザー

パンやお菓子は赤坂のノイエスから運ばれる

パンやお菓子は赤坂のノイエスから運ばれる

今回の日本出店は3年前、銀座の百貨店が開催したオーストリアフェアで、エーデッガー・タックス9代目のロベルト・エーデッガーさんと、日本でオーストリア食文化普及に努めるウィーン菓子店「ノイエス」の野澤孝彦さんが出会い、職人同士の熱い交流が始まったことがきっかけとなりました。
左からJR東日本ステーションリテイリングの三井剛さん、エーデッガ・タックス9代目ロベルト・エーデッガーさん、10代目マティアスさん、野澤孝彦さん

左からJR東日本ステーションリテイリングの三井剛さん、エーデッガ・タックス9代目ロベルト・エーデッガーさん、10代目マティアスさん、野澤孝彦さん

エーデッガー・タックスのハンドカイザー

王冠を模したパン「カイザー」はドイツやオーストリアでポピュラーなパンで、日本でも見かけることがありますが、エーデッガー・タックスの「ハンドカイザー」と一般的な「カイザーゼンメル」の違いは何でしょうか。
ハンドカイザー(200円)

ハンドカイザー(200円)

一般的なゼンメルが専用のスタンプで型押して成形するのに対し、ハンドカイザーは平らに伸ばした生地を手で折りたたむことで成形します。手成形は見た目がより立体的になり、焼き上がりの食感も違ってくるのだそうです。
ハンドカイザー(ケシundefined220円)

ハンドカイザー(ケシ 220円)

確かに、一般的なカイザーより目が詰まって重量感、食べ応えがあります。野澤さんによれば、これは薄く伸ばすことによって、ガスを抜ききってから成形するからなのだそう。「この形にするのには熟練の技を要するので、毎日100個、200個とつくっても、3ヶ月はかかりましたよ」と野澤さん。いまは本国でもスタンプで型押しするのが一般的で、手成形をする職人さんは少なくなっているのだそうです。
クロワッサンの原型といわれる「キプフェル」(250円)

クロワッサンの原型といわれる「キプフェル」(250円)

シナモンロール「ツィムトシュネッケ」(280円)

シナモンロール「ツィムトシュネッケ」(280円)

エーデッガーさん直伝の王家御用達の味を日本で再現するのは野澤さん。パンやお菓子はノイエスの赤坂の厨房から運ばれてきます。ここでは伝統のレシピでつくられたパンはもちろん、日本限定のサンドイッチやケーキも販売されています。
野澤孝彦さん

野澤孝彦さん