震災を機に変わるマンションのエコ仕様
2011年の東日本大震災後の電力不足を経験し、マンションの省エネ・エコ仕様も大きく変わりました。大規模マンションを中心に、太陽光などの自然エネルギーの活用や、コンピューターでエネルギー使用量の管理を行うシステム(EMS)の導入などが進みました。EMSとは、英語の「Energy Management System(エネルギー管理システム) 」の頭文字をとったもので、コンピューターネットワークを利用して住宅や商業施設、工場などで使用する電気・ガスなどのエネルギーの使用量を把握・管理し、最適化を行うシステムのことです。
パークシティ武蔵小杉 ザ ガーデン タワーズイースト建設現場
このEMSをはじめ、時代の最先端を行く省エネ・エコ設備の現状を知るために「パークシティ武蔵小杉 ザ ガーデン タワーズイースト」のモデルルームに取材に行ってきました。
商業、文化施設一体型の大規模マンション
「パークシティ武蔵小杉 ザ ガーデン タワーズイースト」は、大規模開発が進み人気の武蔵小杉エリアに建設中の、商業施設と文化施設が一体となった超高層大規模マンションです。商業施設や文化施設が一体となった総戸数592戸、53階建ての超高層大規模マンション
一括受電、EMS導入、自然エネルギー
「パークシティ武蔵小杉 ザ ガーデン タワーズイースト」では電力単価の安い高圧電力を一括受電し、低圧電力に変換して各戸に供給する方式を採用することで電気料金を削減しています。また、エネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入とエネルギーの「見える化」+外部環境の「見える化」(=ソトコネクション)や太陽光や地中熱など自然エネルギーの利用などにより、住まい手のエコライフの実現や環境負荷を低減する取り組みを行っています。電気とガスの「見える化」でエネルギーを賢く使う
左)電力使用量の「見える化」のモニターを兼ねるインターホン 右)給湯・ガスの使用状況がわかるエネルックリモコン
またガスや給湯の使用量を把握する「エネルックリモコン」もついていることも特記すべきでしょう。電気とガスの両方を見える化することで、家全体で使用するエネルギーを把握することができます。
もう一つの見える化「ソトコネクション」
空調の使用をなるべく控えることは、家庭内での大きな省エネ効果が見込めます。そのためには、電力使用量がピークになる昼間になるべく外出したり、エアコンの代わりに室内に自然通風を取り込むことなどが有効です。しかし、高層マンションに住んでいると、外の様子がよくわからないため外出がおっくうになったり、風の強さがわからずに窓を閉めっぱなしにしてしまうことがあります。その対策としてもうひとつ取り入れた見える化が「ソトコネクション」です。外部環境の見える化「ソトコネクション」イメージ図(出典:三井不動産レジデンシャル物件公式HP)
ソトコネクションでは外部環境の見える化を行います。マンションの外部に取り付けたライブカメラにより外の様子をインターホンで見ることが可能になりました。また外部環境を測定し「窓開け指数」「ソト遊び指数」「花粉飛散量」を演算し、段階表示を行います。このソトコネクションを利用することで、室内にいながら外出や窓を開けるタイミングを知ることができ、省エネ・節電効果のある行動をとりやすくなります。
次のぺージで専有部・共用部で採用されているエコ設備を見ていきましょう。