世界一タフなクロスカントリー4WD ランドクルーザーが生まれ変わった
トヨタで最も大きなボディを持つ『ランドクルーザー200』がマイナーチェンジしたのとほぼ同時に、今までは海外でのみで販売されていた兄弟車の『レクサスLX』を日本でもリリースした。レクサスLXの価格は、何と1100万円! それぞれ、はたしてどんなクルマなのだろうか?ランクル200は世界一タフなクロスカントリー4WD車だと言われており、世界中の悪路で高い評価を得ている。結果、中東の紛争などで、敵味方国連赤十字問わずランクル200が使われているほど。ちなみに欧米にも「どんな路面でも走れる」クロスカントリー車は存在します。
しかし「壊れない」とか「壊れても修理しやすい」という点になると圧倒的にランクル200が強いのだった。そんなことからランクル200の先代に当たるランクル100も、その前の80も、海外の中古車市場では驚くほど高い値が付く。日本の中古車はほぼ全て海外に持ち出されるくらい。
最新のランクルに搭載されるエンジンは318馬力を発生する4.6リッターのガソリンV型8気筒で、信頼性の高い6速ATと組み合わされている。今回はエンジンなど基本コンポーネンツこそ変更されていないものの、レーダー+単眼カメラを使う自動ブレーキシステムなどを装備。質感も向上させた。
価格は最上級グレードの『ZX』で682万5600円。質実剛健に行くなら、ベーシックグレードの『GX』(472万8437円)というチョイスもある。残念なのは海外でラインナップされているディーゼルエンジン搭載モデルの国内投入が見送られたこと。燃費の良いディーゼルが出たら一段と魅力的かと。
2.7トンの重量級ボディを軽々と!レクサスLXの走りは?
レクサスLXはどうだろうか? 基本的にランクル200と同じ。ただエンジンを377馬力の5.7リッターV型8気筒+8速ATにグレードアップ。2.7トンという重量級のボディを軽々と走らせる(ランクル200の4.6リッターでも走りは余裕)。遮音材もタップリ奢られており、乗用車並みに静か。12.3インチの液晶モニターをセンターに設置した本革シート仕様のインテリアはとうていクロスカントリー4WDと思えない。もちろん「砂漠のロールスロイス」と称される英レンジローバーにこそ届かないものの「砂漠のクラウン・マジェスタ」くらいの評価はしてもいいだろう。
当然の如く、レクサスLXにもランクル200と同じ最新の自動ブレーキ(停車している車両に50km/hで接近しても自動停止可能な性能を持つらしい)を装備。LSを除く全てのレクサスより優れた「未然に事故を防ぐための性能」を持たせてきた。大型のクロスカントリー4WDとしては世界一の性能だ。
残念なのが1100万円という価格である。最近のレクサスの大きな問題点なのだけれど、前述の通り基本は682万5600円のランドクルーザーである。エンジンとインテリアの差は最大限に見積もって200万円。200万円以上がレクサスのブランド料です。もう少し良心的になって欲しいと思う。
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