医療保険/医療費控除について学ぼう

医療保険を解約した時の返戻金は非課税扱いではない

医療保険やがん保険では、入院や手術給付金を受け取っても非課税ですが、保険解約した時に受け取る返戻金は非課税扱いではありません。脱税なんてことにならないよう確認しておきましょう。

松浦 建二

執筆者:松浦 建二

医療保険ガイド

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医療保険やがん保険では、個人が入院や手術給付金を受け取っても通常非課税ですが、保険を解約した時に受け取る返戻金は非課税とは限りません。気が付かずに脱税してた、なんてことのないよう確認しておきましょう。

保険契約で登場する人の種類

私の医療保険って解約したら税金払うのかな?

私の医療保険って解約したら税金払うのかな?

医療保険などの保険契約には、次のような人がかかわってきます。
  • 契約者…保険会社と保険契約を結び、契約上のいろいろな権利(契約内容の変更など)を有している人 。被保険者や受取人、保険料負担者を誰にするかは契約者が決めます。
  • 被保険者…保険の対象となっている(保険をかけられている)人
  • 受取人…死亡保険金や入院・手術給付金などを受け取る人。死亡保険金の場合は、配偶者や子の場合が多く、入院・手術給付金等の場合は、一般的に被保険者となっています。
  • 保険料負担者…保険料を支払う人。銀行口座から口座振替で支払う場合はその口座の名義人が保険料負担者であり、必ずしも契約者と同一とは限りません。
医療保険やがん保険では、契約者・被保険者・受取人(入院・手術給付金等)・保険料負担者の全てが同じ人の場合も多いですが、妻が子に保険をかけて夫が保険料を負担するような設定も可能です。

入院給付金や手術給付金は非課税

入院給付金や手術給付金、退院給付金、特定疾病一時金、先進医療給付金、診断給付金など「身体の傷害に基因して支払われるもの」については、受取人が下記の場合には全額非課税扱いとなります。
  • 主契約の被保険者本人
  • 被保険者の配偶者
  • 被保険者の直系血族または生計を一にするその他の親族  

医療保険やがん保険の解約返戻金はあまり多くない

医療保険やがん保険は、病気やケガで入院や手術をした時の保障に重点をおいており、支払った保険料の多くは、給付金などの支払いや保険会社の運営経費等にあてられます。

解約した時の返戻金はこれらを除いた残りが戻ってくるので、ほとんどの場合、支払った保険料より少ない額しか戻ってきません。最近は解約返戻金が全くない医療保険も増えています。

※加入している保険の解約返戻金額は、加入時に受け取っている保険証券や保険設計書におおよその額が記載されています。また、保険会社へ問い合せれば正確な返戻金額を教えてもらえます。

>>解約返戻金は所得税や贈与税の対象となる? 次のページへ

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