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存続なるか? 茅ヶ崎ゴルフ倶楽部

運営会社の閉鎖通告に端を発した茅ヶ崎ゴルフ倶楽部存続問題。昭和32年開場という歴史あるゴルフ場が存続できるのか? これまでの経緯を整理しました。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

茅ヶ崎GC閉鎖騒動

茅ヶ崎ゴルフ倶楽部

名匠、上田治設計による茅ヶ崎ゴルフ倶楽部

昨年、神奈川県の茅ヶ崎ゴルフ倶楽部が、同クラブの会員にゴルフ場閉鎖の案内を送付しました。以来、湘南の9ホールだけのゴルフ場が揺れています。

閉鎖の理由は年間約1億円と言われるゴルフ場用地の賃借料。それに伴う、経営状況の悪化です。茅ヶ崎ゴルフ倶楽部の土地は、60%が神奈川県、40%を茅ヶ崎協同(株)(※地元農協関係者による法人)が所有、運営母体である観光日本(株)が地代を払ってゴルフ場経営を行なっていました。

国道134号線沿いの茅ヶ崎ゴルフ倶楽部の敷地は、このあたりの一等地。地代の相場は1億円でも決して高くはなく、地主サイドとしては相場の価格にまで引き上げたいという思惑も当初はあったようです。ショッピングセンターなどの商業施設にしたいと考える向きもあるといいます。

ゴルフ場側は賃料の減額交渉を行なったものの不調に終わり、2015年3月での閉鎖を決めたといいます。2014年4月のことです。

「存続を図る会」が発足

7番ホール

コースを横切る道路。ゴルフ場は近隣住民と密接な関係にある

突然の閉鎖通告に、会員有志が「茅ヶ崎ゴルフ場の存続を図る会」を結成。ゴルフ場存続への活動が始まりました。

60年近い期間、周辺地域にすむゴルファーに長年利用されてきたパブリック的な側面を持つゴルフ場であること。住民にとって身近な自然として、緑被率(土地における緑の割合)の向上に貢献してきたこと。そしてなによりも災害が発生した時の広域避難所としての重要性を根拠に、ゴルフ場の存続を訴えました。

津波や火災などの大きな災害に際し、茅ヶ崎ゴルフ倶楽部の敷地は8万人の広域避難場所として指定されており、周辺で暮らす人々にはとても重要な場所として機能している現状があります。

「存続を図る会」は、JR茅ヶ崎駅前での断続的な署名活動を行い、支持を訴えています。ゴルフ練習場やゴルフショップなどにも署名用紙を設置。短期間で20000人を超える署名を集めました。署名はゴルフをしない周辺住民が署名の大半を占めるなど、市民の多くがゴルフ場の存続を求めています。

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