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第14回世界バレエフェスティバル開幕!(2ページ目)

バレエ・ファン待望、三年に一度のバレエの祭典『世界バレエフェスティバル』が遂に開幕。世界各地からトップダンサーが東京に集い、二週間に渡り豪華ステージを繰り広げます。ここでは、幕開けを迎えたステージの模様と、スター・ダンサーたちの声をお届けします!

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド


<Aプロ>
第 1 部


『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
出演:ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー

Aプロの幕開けは、ベルリン国立バレエ団のヤーナ・サレンコと、英国ロイヤル・バレエ団のスティーヴン・マックレーが登場。3度目の出場となるサレンコは、安定感ある演技で観客を魅了。マックレーの跳躍はどこまでも軽やかで、着地の音が全くしないのには驚き。これぞ『世界バレエフェスティバル』! 会場は冒頭からブラボーの嵐に。


『3つのグノシエンヌ』
振付:ハンス・ファン・マーネン/音楽:エリック・サティ
出演:マリア・アイシュヴァルト、マライン・ラドメーカー

元シュツットガルト・バレエ団のマリア・アイシュヴァルトと、2015年1月にシュツットガルト・バレエ団からオランダ国立バレエ団にプリンシパルとして移籍したマライン・ラドメーカーの美男美女ペア。アイシュヴァルトは膝下の美しいラインが印象的。謎めいた雰囲気で、危うい気配を作品に注ぐ。


『お嬢さんとならず者』
振付:コンスタンティン・ボヤルスキー/音楽:ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
出演:アシュレイ・ボーダー、イーゴリ・ゼレンスキー

モスクワ音楽劇場/ノヴォシビルスク・バレエの芸術監督を務める大ベテランのイーゴリ・ゼレンスキーと、ニューヨーク・シティ・バレエ プリンシパルのアシュレイ・ボーダーのペア。ゼレンスキーはかつてニューヨーク・シティ・バレエでプリンシパルとして活躍していたこともあり、ボーダーにとっては大先輩。カラリと明るいアメリカっ子の魅力を振りまくボーダーと、ほど良いユーモアを散りばめ“ならず者”に扮するゼレンスキーが好相性。


『白鳥の湖』より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
出演:タマラ・ロホ、アルバン・レンドルフ

イングリッシュ・ナショナル・バレエの芸術監督でありリード・プリンシパルのタマラ・ロホと、デンマーク・ロイヤル・バレエ団プリンシパルでありイングリッシュ・ナショナル・バレエのゲストとしても活躍するアルバン・レンドルフのペア。『世界バレエフェスティバル』常連組のロホ、その超絶技巧は健在。強靱な足首が叶える堂々たるフェッテ、バランス感覚は右に出るものなし。技だけではなく、王子を惑わす小悪魔感も絶品で、黒鳥役を見事に体現してみせた。

>ダンサーズ・コメント
初日ステージを終えたばかりのロホに、メッセージをいただきました!
ロホ「このフェスティバルに参加できることを光栄に思っています。世界中の一流ダンサーたちが一堂に会し、同じステージに立ち、同じ時間を共有できる、とても特別な素晴らしい機会だと思います。ステージを終えて良い気分ですが、やはり初日は緊張します。素晴らしい日本の観客の皆さまの暖かい拍手に、いつも後押しされている感じがします

ph

黒鳥のパ・ド・ドゥ(C)Kiyonori Hasegawa


『フェアウェル・ワルツ』
振付:パトリック・ド・バナ/音楽:フレデリック・ショパン、ウラジーミル・マルティノフ
出演:イザベル・ゲラン、マニュエル・ルグリ

元パリ・オペラ座バレエ団エトワールのイザベル・ゲランと、元パリ・オペラ座バレエ団エトワールであり現在ウィーン国立バレエ団芸術監督を務めるマニュエル・ルグリの大スターペア。『フェアウェル・ワルツ』はパトリック・ド・バナがゲランとルグリのために振り付けたパ・ド・ドゥであり、ゲランにとっては12年間の引退期間を経て2014年8月に踊った舞台復帰作。今回で10回目という最多出場を誇るルグリはスターのオーラ全開で、切ない恋と情熱を雄弁に物語る。ゲランも長いブランクを感じさせないたおやかな美しさで、作品世界に深いドラマを与えた。

 

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