法王の前でコンサート。シスターたちもマリア様までキラッキラ!(C)渡部孝弘
ディスコ・サウンドに乗ってシスターたちがフィーバー!
現在、公演中の『天使にラブ・ソングを…(シスター・アクト)』。日夜、ものすごい熱気で、劇場が盛り上がっています。このミュージカルはウーピー・ゴールドバーグ主演のコメディ映画が原作。ウーピー自身がこだわりをもって、プロデュースを手がけました。大筋は同じ話ですが、ミュージカルの主役デロリスは映画よりも若く、スター歌手を夢見る女の子。設定も1970年代後半のフィラデルフィア州に舞台を移しています。
何と言ってもまず音楽が楽しい!映画とは全く異なり、今をときめく作曲家アラン・メンケン(『アラジン』『リトル・マーメイド』『美女と野獣』)がすべて書き下ろしています。映画のゴスペルのイメージを持つ方も多いでしょうが、舞台ならではの彩り豊かでキャッチーなメンケン・サウンドを楽しめます。
フィリー・ソウル、賛美歌、R&Bなど、ナンバーには様々な曲調がありますが、異色なのはディスコ音楽を取り入れていること。メンケン氏にとってディスコ音楽は初の試みだとか。70年代にフィーバーしていた方はたまらない懐かしさでしょうし、今聴くと逆に新鮮だったりもします。シスターたちがディスコサウンドに乗って、パワー全開でキラキラと歌い踊るのが本当にカッコイイ!ラストは観客も総立ちになって、踊る踊る!劇場全体が、ディスコになったよう。観劇後は気分がもうスカッと、天国まで突き抜ける感じ!
友情、勇気、心の成長、そしてパワフルな重唱と爽快感!
「シスターたち、パワフルすぎるでしょ!」「何度でも観たい。すごくハッピーになれちゃうもん」と、観劇後にまるで広告のコピーみたいなことを叫んでくださった観客の方たち。ほんと、その気持ちわかります。このミュージカルを観ると、エネルギーをもらえるせいか、大声でその時の気持ちをシャウトしたくなっちゃうんですよね。まさにRaise Your Voice。単純なストーリーだけど、考えさせられるところもたくさんあって、心に刺さる。王道ミュージカルながら、よくできているんですよ。詳しい話は公演パンフレットをぜひご覧いただいて(アメリカで現地取材。ウーピー・ゴールドバーグ、演出のジェリー・ザックス、作曲のアラン・メンケン、そして来日キャストたちと、皆さんこの公演のために快く取材に応じてくださいました)、来日したデロリス役ケリッサ・アリントンと修道院長役マギー・クレノン・リーバーグに話を伺いました。
デロリスは歌も踊りもディスコ世代。(C)渡部孝弘