麗江旧市街周辺の見所
旧市街の外、麗江北部に位置する玉泉公園の美しい景色。奥の山々が玉龍雪山
麗江旧市街の中でも古い街並み。新しい家並みは大震災後再建されたもの ©牧哲雄
ここからさらに行くと玉龍雪山だ。杉の原生林である雲杉坪は先に紹介した第三国の入り口だといわれ、ここで多くの恋人たちが心中した。亡くなった男女の霊はここで虎に乗って飛び回り、白い鹿で畑を耕すのだという。
また、麗江の北には世界遺産「雲南三江併流の保護地域群」が横たわる。この辺りは金沙江(長江)、瀾滄江(メコン川)、怒江(サルウィン川)という3つの大河が交わることなく併走する世界唯一の地形で、世界でもっとも多様な生物種が存在する地域のひとつ。
理想郷=シャングリラを探せ
6,000m級の山々を縫うように流れる三江は世界自然遺産に登録されている。こちらは虎跳峡のダイナミックな渓谷風景 ©牧哲雄
アメリカ人たちを乗せた飛行機がチベット人にハイジャックされて、飛行機はチベットの奥地に不時着。信じられないほど美しい大自然のなかで、人々は争いもなく、静かに、豊かに暮らしていたという。シャングリラと呼ばれるこのユートピアがどこなのか、大きな論争を巻き起こした。
諸説あるが、描かれた大自然の描写から雲南省奥地ではないかといわれている。麗江の北にある中甸(チョンディエン:ちゅんでん)県は名称をシャングリラ(香格里拉県)に変更してしまったほど。といっても、だからといって香格里拉県がヒルトンの描いたシャングリラとも限らない。麗江から北にかけての土地は、未知な土地が山ほど残る不思議の国。シャングリラを求めて旅してみてはいかがだろう。