水の古城、麗江の街並み

日本の古都のような趣のある旧市街の景色 ©牧哲雄

日本の古都のような趣のある旧市街の景色 ©牧哲雄

人々の生活を支える水路 ©牧哲雄

人々の生活を支える水路 ©牧哲雄

この街を支えるのは5,000m級の山々が連なる玉龍雪山。雪解け水が豊富に湧き出し、冷たく清い流れは張り巡らされた水路によって1,000軒以上が連なる街の隅々にまで送られている。人々は300以上の橋を造らねばならなかったが、おかげで井戸を掘ったり水を汲みに行ったりする必要もなかった。

家は木と本瓦によって造られていて、釘は一本も使われていない。麗江がどこか懐かしいのは、山の景色、細い水路、木造の家々が日本の原風景によく似ているからだろう。

家々が新しく見えるのは、実は1996年に以降に再建された家が多いため。1996年2月3日に襲ったM7.0の大地震によって麗江は壊滅的な被害を受けた。すべて近代的な建物に建て替える案もあったが、かつての街並みを愛した人々は、逆に建物の規格を近代化以前のものに戻し、古きよき時代の街並みへ戻る道を選択した。

 

心安らぐ麗江の街歩き

ナシ族のおばあさんと旧市街の壁。麗江は世界遺産であり観光地でもあるが、それ以前にいまも人々の生活の場なのである ©牧哲雄

ナシ族のおばあさんと旧市街の壁。麗江は世界遺産であり観光地でもあるが、それ以前にいまも人々の生活の場なのである ©牧哲雄

麗江の街は迷い歩くのがいちばん。古都はどの街も同じだけれど、街歩きでオススメなのは、生活臭がもっとも濃くなる朝の街歩き!

1日でもっとも澄んだ朝の軽い青空に、家々から朝ご飯の香ばしい煙が立ち昇り、子供たちを起こす声なのかお母さんたちの活気ある声が街角に響き、おじいさんたちは水路際をお散歩だ。

野菜を洗うナシ族のお母さんたち。こんな景色があちこちで見られる

野菜を洗うナシ族のお母さんたち。こんな景色があちこちで見られる

柳の枝が風に揺れる水路沿いをボケッと歩いていると、水がせき止められている一角でおばあさんが洗濯物、別の水路では野菜を洗うおばあさんたちが水路端会議だ。

市場をフラッと訪ねてみると、食材の中には特産物である細麺やお茶が大量に並ぶ。市場の片隅ではスッポンや松茸を発見! 恋の呪文が封じられたトンパ文字のネックレス工芸店が現れたり、いきなり西洋風のカフェが出てきてビックリしたり。やっぱり街歩きは迷うにかぎる。