『cube三銃士コンサート』ちらしのデザインは岸祐二さんが担当。そっくりすぎる似顔絵にご注目!
7月4~6日=草月ホール
【見どころ】
11年に上演されたミュージカル『三銃士』でタイトルロールを演じた橋本さとしさん、石井一孝さん、岸祐二さん。「One for all, All for one」の精神でチームワークもばっちりだった3人が、所属会社を同じくすることに。これは恰好の機会、とばかりに、現実世界の“三銃士”たちが一堂に会するコンサートが企画されました。
『三銃士』のナンバーはもちろん、ミュージカルにとどまらず歌謡曲やロックなど、それぞれが愛する楽曲が続々歌われる予定。ユーモアセンスには定評のある3人ですので、トークタイムも相当お腹がよじれそう?! 4日から順に和音美桜さん、瀬奈じゅんさん、シルビア・グラブさんという華やかな日替わりゲストも参加し、熱い夏をさらに熱く!盛り上げてくれそうです。
『cube三銃士 Mon STARSコンサート』撮影:江熊麗志
【観劇ミニ・レポート】
Mon STARS結成のきっかけとなった『三銃士』の力強いコーラス・ナンバーで幕を開けたコンサート。開始早々のトークでは「“Sで始まるあの方たち”にお祝いのお花をいただいてしまったけど、彼らがコンサートやる度にお返しをしていたら出費がすごいことになりますね~」「なるべくやらないでほしいですね~(笑)」とぽろり、場内は爆笑の渦に。
『cube三銃士 Mon STARSコンサート』撮影:江熊麗志
続いての「ソロ+残りの二人がコーラス」コーナーでは、石井さんがコンセプトに反して(?)コーラスの入る場所がない「First Transformation~Alive」(『ジキル&ハイド』)で迫真の歌唱を披露したり、岸さんの「ブイドイ」(『ミス・サイゴン』)熱唱に対してエンジニア経験者の橋本さんとクリス経験者の石井さんが一歩も引かない声量でコーラスに参戦、3人ジョンの様相を呈したりと、それぞれマイペースにして意欲満々。
『cube三銃士 Mon STARSコンサート』撮影:江熊麗志
その後も抽選で選ばれた観客を舞台に上げ、「とっても濃い僕らと共演する女優さんの気分を体験いただきましょう」と超・至近距離でかわるがわる「君住む街で」(『マイ・フェア・レディ』)を歌ったり、橋本バルジャン、石井マリウス、裏声(!)の岸コゼット…と、早変わりをしながら「ワン・デイ・モア」を歌ったり。歌唱力抜群の彼らだからこその、いっときも飽きさせない演出が続き、この日のゲスト、瀬奈じゅんさんの開口一番「濃いね~」に客席は大きく頷きます。
『cube三銃士 Mon STARSコンサート』撮影:江熊麗志
後半はオリジナル曲を含め、J-POPも歌われましたが、特に少年隊やシブがき隊のヒット曲を振り付きで歌うコーナーは大盛り上がり。始めはキレキレで踊っていたのが、3曲目にもなるとだんだん小さな動きになってくる橋本さんがチャーミングです。
『cube三銃士 Mon STARSコンサート』撮影:江熊麗志
折々に挟まれるトークでも笑わせ、3人への親しみがいや増すコンサート。石井さんが作曲し、三人のお気に入りフレーズをちりばめたハードロック・ナンバー「モンスターズのテーマ」に続く締めの一曲は、石井さんのアルバム「Treasures in my life」にも収録されている『三銃士』の「ひとりはみんなのために」。こんな仲間がいたら人生はなんと心強いだろう、こんな年輪の重ね方ができたらなんて素敵だろうと素直に思わせてくれる、最高のコーラスを聴かせてくれました。
『cube三銃士 Mon STARSコンサート』撮影:江熊麗志
アンコール一曲目は彼らが愛するロックバンド、KISSのナンバー「I was made for lovin’ you」。マスクに鬘がかぶさり、お化けにしか見えない橋本さんがまたもや大笑いさせてくれましたが、最後の最後に歌われたのは、3人が「大切にしている歌です」としっとり歌い始めた「彼を帰して」(『レ・ミゼラブル』)」。この3人がミュージカルの世界にいらっしゃること、そして今、同時代を生きていらっしゃることが心から幸せに感じられる、魂のこもった歌唱でした。今回チケットの取れなかった方、次回は万難を排して行く価値のあるコンサートです!
『cube三銃士 Mon STARSコンサート』撮影:江熊麗志
*ご出演者への過去のインタビュー
橋本さとしさん、
石井一孝さん、
岸祐二さん
*次頁で『南太平洋』以降の作品をご紹介します!