梅雨が終わると、強い日差しが降り注ぐ夏本番を迎えます。面倒だから…と、この時期のUV対策を怠ってしまったことで秋頃にシミが増えてしまったという経験をされた方も多いのでは。そこで今回は、日焼け止めと日焼けケアの基礎知識を美容医療の観点から詳しくお伝えいたします。
今回お話を伺ったのは、ガイドの行きつけクリニックの銀座ケイスキンクリニックの慶田朋子院長。美人で気さくなので、何でも相談しやすい先生です。


慶田先生

気さくで話しやすい人柄が魅力

【プロフィール】
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
医学博士 慶田朋子先生

東京女子医科大学医学部医学科卒業。同大にて皮膚科助手、美容クリニック勤務などを経て、銀座ケイスキンクリニックを開設。
メスを使わないエイジングケアをモットーに医療機器や注射によるナチュラルな若返りに定評あり。美容、健康など幅広い知識を持ち、現在は雑誌やテレビでも活躍。


Q 日焼け直後の赤みや水疱と、黒くなる日焼けの違いは?
A  24時間後と2週間後にピークを迎える時間差の日焼けの症状!

紫外線

強力な紫外線

急激に大量の紫外線を浴びることにより、約24時間後にピークに現れる「サンバーン」(日光皮膚炎)が生じます。いわゆる赤くなったり、水疱といった日焼け直後の症状です。
そのサンバーンの後、約2週間をピークとした一時的なメラニンの増生「サンタン」が生じます。こうして皮膚が黒くなります。DNAを傷つけ、紫外線によって生じる活性酸素による障害も相まって、皮膚癌を発生させることもあります。


Q なぜ紫外線は、肌に悪影響なのでしょうか?
A 自然老化と質の違うシワとシミができて免疫も低下


皮膚が赤くならない程度の紫外線量であっても、長期的に紫外線を浴びることにより、日光黒子(シミ)やシワ、たるみなどの光老化が生じます。光老化は自然老化を促進するのではなく、質的に異なるので、シワは深くごわごわした皮膚の質感になります。紫外線により一酸化窒素やチオレドトキシンが産生されると、メラニンの生成を促進しシミを増やすことになります。
また、角化細胞、線維芽細胞から蛋白分解酵素が分泌され、真皮のコラーゲン線維、エラスチンが破壊され、修復障害も生じます。こうして真皮の機能構造が損なわれることでシワとなって顕れるのです。

さらに紫外線は表皮細胞を障害することで免疫を低下させます。
海水浴後にヘルペスが出やすい、疲れやすいのはこのためです。


日差し

目や髪にもUVケアを

Q 紫外線が目や髪に及ぼす影響を教えてください。
A 油断しがちな目や髪に注意!

眼の急性障害では「雪眼」と呼ばれる「紫外線角膜炎」を生じ、慢性障害では「翼状片」や「白内障」の原因となります。また、角膜が傷つくことで、脳にメラニン合成のシグナルが発生し、日に当たっていないところも含めた全身のメラニン量が増え、皮膚が黒くなることが分かってきました。

紫外線が髪を構成するたんぱく質「ケラチン」のシスチン結合を切断し、切れ毛になります。またメラニンが壊されることにより、赤茶けた色に代わります。頭皮も日焼けや光老化が生じ、老人性イボが増えることもあります。


Q 日焼け止めの効果的な塗り方があれば教えてください
A 場所によって重ね塗りの回数を変えて塗り漏れも防止


顔からデコルテまで広く、2度塗りします。リゾートでは3度塗り。上からフェイスパウダーで軽く押さえると定着力が高くなるのでおすすめです。
下着を着る前に、ボディに日焼け止めを塗ると塗り漏れがありません。


Q 先生ご自身が実践している「紫外線対策」は?
A 塗る日焼け止めだけでなく、内服薬の服用と美容点滴も並行

一年中、SPF50、PA++++の日焼け止めを化粧下地として、顔から首、デコルテまで塗っています。また、部屋の窓ガラスに、紫外線・赤外線カットフィルムを貼り、紫外線カット効果のあるレースのカーテンを使用しています。車の運転時にはサングラスを着用し、外出時は短時間でも日傘を差すようにしています。

クリニックでのケアとなると、飲む日焼け止め「ヘリオケア」の内服、ビタミンC、ビタミンE、トラネキサム酸、ハイチオールを服用しています。また、高濃度ビタミンCの点滴を夏期は定期的に行なっています。


先生ご自身が実践されているクリニックでのケア、「ヘリオケア」や「高濃度ビタミンC点滴」については次のページへ!