ホラーのどんでん返しは思わず叫びたくなる?
『ソウ』(2004年度作品)バスルームで目を覚ました二人の男、そこには拳銃で頭を打ちぬいた自殺死体とノコギリやテープなど数々のアイテムが。片方を殺すか二人で死ぬかの選択を迫られた男たちは……。
汚いバスルーム、死体、殺人の強制、何がなんだかわからないまま、抜け出そうとする男二人の闘いがスリリング。犯人は常に二人を監視しているのだが、一体どこにいるのか? 最後に明かされる正体は、怖いというより「えー、マジで?」という驚き! ご苦労様ですと言いたくなるような。
低予算ながらもジグソウのキャラクター設定の面白さ、彼が捕まりそうで捕まらない展開と恐怖の演出の工夫で最後まで飽きません。
監督:ジェームズ・ワン 出演:ケイリー・エルウィズ、ダニー・グローヴァー、モニカ・ポッター、リー・ワネル
『キャリー』(1976年度作品)
いじめられていた孤独な女子高生キャリー(シシー・スペイセク)は、怒りが頂点に達するとサイキックパワーを発動。彼女は同級生にだまされ、辱めを受けたことでその力を爆発させて周囲を血と火の海にしてしまう……というサスペンスホラーの傑作。
彼女のサイキックパワーは恐ろしいけれども、それだけキャリーは傷つき悲しい想いをしたわけで。キャリーが周囲を阿鼻叫喚の世界にしても攻める気はせず、むしろこれくらいやってもいいとさえ思ってしまう。
そしてあの有名なラストシーンは、ビックリしすぎて椅子から落ちるかも。ちなみに『キャリー』は、2013年にリメイクされていますが、正直デ・パルマ版には及びません。
監督:ブライアン・デ・パルマ 出演:シシー・スペイセク、パイパー・ローリー、ウィリアム・カット、ジョン・トラヴォルタ、エイミー・アーヴィング、ナンシー・アレンほか
『エスター』(2009年度作品)
子供を流産した夫婦は養女を迎えることに。エスター(イザベル・ファーマン)は知的な少女で夫婦は気に入って家に連れて帰るけれど、それから夫婦の周囲で謎の殺人や失踪事件が起こり、エスターは徐々に恐ろしい本性を見せていく……。
大人びていてちょっと生意気な雰囲気を持ったエスター。陰で恐ろしい事件を起こしていくのはなぜか。彼女はいったい何者なのか。その正体が暴かれていくプロセスにドキドキし、真相が明らかになったとき、エスターの真実にギョっとしつつ、現実の残酷な殺人事件を思い出し、サイコキラーの心理に背筋凍ります。
監督:ジャウマ・コレット=セラ 出演:ヴェラ・ファーミガ、ピーター・サースガード、イザベル・ファーマンほか
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