母親の労働時間が長いと子どもが太りやすい

乳幼児の眠り

小さな子どもの睡眠は、母親に大きく影響されます

これまでも、母親の生活様式が子どもの睡眠習慣に、大きな影響を与えることが知られてきました。一方、残念ながら、父親の影響は微々たるものです。さらに最近、母親の労働時間が子どもの睡眠時間や肥満度に影響を与える、という研究結果が発表されました。

米イリノイ大学の研究チームが、3~5歳の子ども247人とその母親を対象に調査を行いました。母親がフルタイム(週35時間以上)で働く子どもは、勤務時間が週20時間以下の母親の子どもに比べて、睡眠時間が短く、肥満度(BMI値=体重 kg ÷身長 m ÷身長 m)が高くなることが分かりました。そのうえ、睡眠時間が1時間減るごとに、子どものBMI値は6.8%も増加しました。

日本でも、子どもの睡眠時間と肥満の関係は調査されています。 富山県で約1万人の子どもを対象に行われた研究では、3歳のときの睡眠が9時間未満の子どもは、睡眠が10時間以上の子どもに比べて、中学1年になったときの肥満率が1.6倍になっていました。

睡眠中には、成長ホルモンがたくさん分泌されます。成長ホルモンは、脂肪を分解してくれます。しかし、睡眠時間が短いと十分に脂肪が分解されず、太ってしまいます。また、睡眠不足だと、夜に交感神経の活動が盛んになります。そのため、インシュリンの働きが悪くなり、血糖値が上がりやすくなります。

子どもを早く眠らせるためには

分割睡眠

子どもの生活リズムを中心に、大人の生活を考えましょう

厚生労働省による21世紀出世児縦断調査でも、母親の労働時間が長いほど、午後10時を過ぎてから眠りにつく子どもの割合が増えています。

アメリカの国立睡眠財団では、1~3歳で12~14時間、3~5歳では11~13時間の睡眠時間が必要としています。しかし、フルタイムで働く母親にとって、これだけの睡眠時間を確保してあげることは、至難の業でしょう。

就学前の子どもを育てているお母さんは、まず、子どもを早く眠らせることを考えてください。

帰宅後は徹底的に段取りを良くし、食事と入浴を早く済ませて寝かせましょう。食器洗いや風呂掃除は後まわしにして、子どもと一緒にお母さんも布団に入れば、子どもは安心して寝つきやすくなります。このときに、お母さんも眠ってしまっても構いません。夜中あるいは朝に目覚めたら、やり残した家事を済ませばよいのです。

明るい光や青い光は、睡眠に悪影響があります。子どもにはなるべく、テレビやパソコン、スマートフォンなどの画面を見せないようにしましょう。コンビニエンス・ストアなど明るいお店へ連れて行くのも、できるだけ避けてください。小言も、眠る1時間前までにしましょう。叱られた子どもは精神的なショックで、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりします。

もちろん、父親の協力も必要です。食器が片付いていなくても、洗濯が途中でも、妻に文句を言ってはいけません。奥さんは奥さんなりに、子どものために頑張っているのですから。自分から進んで、家事を手伝ってください。子どもと遊びたいからと言って、子どもの睡眠の邪魔をしてはいけません。夜遅く帰ったら、お休みの挨拶だけにしてください。かわりに、早起きして朝に遊んだり、休日に思いっきり遊んだりしてあげましょう。

こうすれば絶対うまくいく、という解決策はありません。それぞれの家庭に合わせて、子どもの睡眠時間を確保するために、いろいろ工夫してみてください。


【参考サイト】
睡眠不足の子供は肥満になる率が高い 母親の労働時間の長さが影響?
子どもの眠りが危ない! 第一人者が語る子どもの睡眠
日本の子どもは夜更かし傾向? 子どもが眠る11の魔法

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。