王道風パズドラアレンジRPG
スマートフォンのRPGに圧倒的に影響力があるのは、やはりパズドラです
パズドラはRPG要素のあるパズルゲームですが、これをガンホーはパズルRPGとして打ち出しました。実は、初期のパズドラというのは、厳密にそうであるかは別にして、ソーシャルゲームの仲間であるかのように思われることも多かったんですね。まだスマートフォンのゲームアプリよりも携帯電話を中心としたソーシャルアプリの勢力が強かった頃、ガチャの要素やフレンド登録した人のキャラクターに協力してもらうシステムがあるパズドラは、「ソーシャルゲームのようなもの」でした。
しかしガンホーはメディアの取材に対して、パズドラはRPGであるという認識を徹底しました。その甲斐あってか、パズドラはスマートフォンの世界で最も人気のあるRPGとして君臨することになります。
この、スマートフォンにおけるRPGの雛形となったパズドラに、王道や、本格のふりかけをかけるゲームがたくさん現れるようになります。広大なフィールドがあるわけではないけれど、世界を旅している感が演出されていたり、ガチャで手に入れるんですけれど、仲間との運命的な出会いを醸し出していたり。
演出としてそれが悪いとは言いませんが、王道RPGと言われると、首をかしげることも少なくありません。
怪しい店ほど明朗会計を掲げる
言われれば言われるほど、逆に不安は増していきます
例えば、ある繁華街に来て、たくさんのお店が並ぶ中、どこを見ても「明朗会計」「明朗会計」と掲げられていたらどう思うでしょうか? 怖くないですか? ぼったくられそうな臭いがしてきませんか? ガイドなら、ちょっと怖くなって警戒し、その近辺のお店には入らないようにします。
明朗会計が当たり前なら、明朗会計なんてわざわざ書かないんですよね。自分が怪しまれていると思われからこそ、安全ですよ、安心ですよ、大丈夫ですよと、必要以上にアピールするのです。どこもかしこも明朗会計と書かれていたら、明朗会計じゃない店があるんだろうと、逆に怪しく見えてきます。
スマートフォンのゲームでも同じことで、どこもかしこも王道、本格を掲げると、ユーザーに見透かされて、どうせたいしたことないんだろうと思われてしまいます。それはとてもつまらないことです。
そもそも、ユーザーはみんな王道RPGが遊びたいのでしょうか?