これだけは知っておこう!パレルモのザックリ歴史
古代ギリシャ人との交流もあり、「パノルモス(すべてが港)」と呼ばれたのがパレルモの語源になりました。かつての城塞跡が随所で見られます。
街中に唐突に現れる紀元前3世紀の遺跡
- 紀元前3世紀~:古代ローマの領地に。
世界遺産ピアッツァ・アルメリーナで知られる古代ローマのモザイク。パレルモには、それよりもっと前の紀元前3世紀のモザイクが残っています。
アバンギャルドで洗練された文化を誇ったアラブ人によって持ち込まれた絢爛豪華なイスラム文化。街には300を超えるモスクが立ち並び、活気ある街が形成されました。当時伝えられた食文化などは、今でもパレルモに根付いています。
- 12~13世紀:ノルマン人によって設立されたシチリア王国の首都に。
12世紀の栄華の遺構、黄金のモザイク
フランス北部のノルマンディーを本拠地とするノルマン王国によってシチリアが統一。シチリア王国の首都となったパレルモは、鬼才・初代国王ルッジェーロ2世によって、ラテン・イスラム・ビザンチンを融合させたアラブ・ノルマン文化が花開きます。世界でも貴重な「アラブ・ノルマン様式」。見事な融合の結晶を、王宮やカテドラル、マルトラーナ教会で見ることができます。
かなりイマイチだったと言われるフランス支配によって引き起こされた悲劇的な事件「シチリアの晩鐘」の舞台に。フランス人兵士たちが埋められた広場も残っています。
続いて、スペイン・アラゴン家、ブルボン家の支配下に置かれたパレルモ。街は要塞化・都市計画が行われ拡大した街は、豪華なシチリアン・バロック様式で街が飾られました。現在旧市街の街並みに残る立派な石造りの貴族の館は、ほとんどこの時代に建設されたもの。貴族文化もパレルモを知る上では欠かせません。
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パレルモ旧市街をもっと堪能!知られざる貴族文化
20世紀初頭の美しいキオスクは、単なるタバコ屋に?!
ビジネスに長けたフローリオ家によって、華やかな最先端が香る街に成長。瀟洒なリバティ様式の邸宅が現在の新市街エリアや郊外のモンデッロに続々と建てられました。それらの家屋やマッシモ劇場、ポリテアマ劇場、ヴィッラ・イジェアなど、当時の建築物は今も活用されています。
「パリに次ぐ第2の都市」として、世界中の王侯貴族やセレブリティに愛された街パレルモも、第二次世界大戦、マフィアの影響で混迷を極めますが、21世紀の現在、再び平和な時間が流れています。
約3千年分の歴史を3時間で体感する?!
今と昔が混在する不思議な街、パレルモ…
複雑な歴史が混在するパレルモには、有名な観光スポット以外に、まだまだ詳しく紹介されていない遺跡旧跡も多々。もっと街をよく知りたい!もっとパレルモを体感してみたい!と言う方は、シチリア州認定のプロ・ガイドさんにお願いしてみる。なんて方法もおススメです。
次ページでは、見どころを熟知したプロ・ガイドさんに聞いた、おススメ街歩きルートをご紹介。所要時間はなんと3時間。題して、
「パレルモ3千年の歴史を3時間で体感!」ルートです!