中部・中南部料理の代表!ブン・チャー・カー
あっさりスープは日本人の舌にも合う
「チャ―・カー(Cha Ca)」とは、魚のすり身を揚げたさつま揚げのようなもの。それを具にしたブン・チャー・カーは、中部、及び中南部の名物といわれています。具体的な発祥地は分かっていませんが、海が近い中部ダナンや、中南部ニャチャンでよく食べられている麺料理です。現在では全国で食べることができますが、人気の食堂には、看板で「Bun Cha Ca Nha Trang(ブン・チャー・カー・ニャチャン)」と表記されていることが多いことから、ベトナム人にとっては、ニャチャンが名物という認識かもしれません。
具はカニですが、麺料理で一番安い!ブン・リウ・クワ
マントムを加えて味に変化をつけるのが通の食べ方
「ブン・リウ・クワ(Bun Rieu Cua)」は、細いストレート麺のブンに、カニのすり身やカニ味噌をメインの具としたもの。他にはかまぼこや揚げ豆腐、刻み葱も入り、出汁にトマトを使っているので、多少の酸味があるのが特徴です。
早朝と夕暮れ時に、多数の屋台が出没する
さらに、こちらの料理には、「マントム(Mam Tom)」と呼ばれるエビを発酵させたタレを追加で付け足すことによって、風味が変わります。ただし、日本人には少しクセがある香りなので、最初は少しだけ入れて、試してみてください。一杯70~100円という安さは、現地人の強い味方です。
メコンデルタ地方カントーの名物、ブン・マム
カントー旅行の際は是非食べて欲しい
「ブン・マム(Bun Mam)」と呼ばれる麺料理は、ブンボーフエに似た丸麺を使い、スープはマムと呼ばれる発酵調味料を使っています。味は甘く、刻み唐辛子を入れて、さらに辛くすることができます。具は豚肉、魚、なす、豆腐など店によってさまざま。あっさり系よりも、濃い味が好きな方には、フォーよりもこちらがおすすめです。
水上マーケットは東南アジア好きには欠かせないスポット
ブン・マムはカントーの郷土料理として知られています。カントーはメコンデルタ地方最大の都市で、旅行者にはメコン川支流で行われる水上マーケットが人気。ホーチミンやハノイといった都心部では、ブン・マムはあまり食べることができないため、カントーに立ち寄った際は是非食べてほしいです。
都心部では、なかなか食べられない麺料理ミー・クワン
ホーチミン市中心1区では、滅多に見かけない
「ミー・クワン(Mi Quang)」はコシのある米粉麺に、スープが少しだけかかっている料理。麺をよくスープと絡めるのがコツ。香りと風味が豊かで、若干甘酸っぱいです。また、併せて出てくるゴマせんべいは、一口サイズに砕いて、スープに浸して食べます。ミー・クワンは中部ダナンの名物なので、ホーチミン市内中心では、屋台やレストランであっても滅多に見かけません。郊外やローカルエリアであれば、ダナン出身のベトナム人がミー・クワン屋をやっているところがあるので、そこで食べることができます。
ベトナムの麺料理は米粉麺だけをみても、これだけの種類があります。ベトナム人は古くから米の調理法を自分たちで発展させていき、現在では数多くの料理に生まれ変わっています。彼らが日頃親しんでいる米粉の麺料理を、是非旅行の際は味見していってください。