ハンドルを握りしめた瞬間、“運転しやすそう”感覚に
4WDシステムのxドライブは前後アクスルにトルクを最適配分、俊敏性や走安性を向上させる。走行状況に応じてステアリング操作に対する前輪の切れ角を最適化するバリアブル・スポーツ・ステアリングも備えた
そんな複雑な気持ちで乗り込んだのは、X4のxドライブ35iMスポーツだった。X4シリーズで最も高い、上代800万円弱の高級クロスオーバーSUVである。
操作系の全てがドライバーに向けられた、BMWらしいドライバー・オリエンテッドな空間。マルチファンクション・スポーツ・レザーステアリングを備える
ラゲージ容量は500~1400L.テールゲートは自動開閉機能を標準とし、足をリアバンパー下で左右に動かすとこで開閉できるコンフォート・アクセスをオプションに
見た目の感じは、まったくもってX6の弟分で、乗って見渡した感覚もそうだった。Aピラーがドライバーに向かって倒れ込むように伸びていて、クーペフォルムを強烈に意識させる。X3よりも車高は50mm低いが、着座位置も低いため、頭上に狭さを感じることはないものの、SUV特有の見下ろし感覚には乏しい。
もっとも、それがかえってパーソナルカー的な気分を与えてくれることもまた確かで、ハンドルを握りしめた瞬間に、たとえば3シリーズサルーンあたりと同じような、“運転しやすそう”感覚に包まれた。
Mスポーツはスポーツシートを前席に装着。35iはネバダ・レザーが用いられている、写真のアイボリー・ホワイトはヘッドレストにXのエンボス加工、バックレスト中央には専用ステッチが入る
後席はスポーティな独立2座式のスタイルとしつつ、中央にもシートベルトとクッションが備わる3名仕様に