大都市なのにリラックス、ブリュッセルのそんな魅力を楽しむために
首都ブリュッセルから、ブリュージュやアントワープを始め、国中どこへも、電車や車で日帰り探訪することができるのが小さなベルギーの魅力。さらに、ちょっと頑張れば、パリやルクセンブルグ、ドイツやオランダの国境際の町までも足を伸ばすことも。もちろん、ブリュッセルの一角には、高層ビルやEU主要機関が立ち並ぶ地区もありますが、それでも、パリやロンドンのような大都会とは格段の差。旧市街や郊外に宿を取れば、お値段もそこそこで、都会の喧騒に呑みこまれることなく、中世情緒たっぷりの建物や石畳に囲まれて歴史散歩することも、公園の芝生にごろりと寝転んで読書三昧することも自由気まま。大都市なのにリラックス、ブリュッセルの「サンパな」(仏語Sympaは「気取らなく心地よい」という意味)プチホテルをいくつかご紹介します。
いずれも便利なところにありますが、日本人の個人旅行でも、安心・安全なものを選定。小じんまりして、便利で、宿泊代もリーズナブル―お奨め宿。ただし、店番やオーナーの捕まる時間帯に到着するように計画すること。どこも見つけにくく、誰もいないと入れない場合もありますから注意が必要です。
世界遺産グランプラスを眺めながら泊まってみる、
Résidence Grand Place
まずは旧市街中心部のホテルから4軒続けてご紹介しましょう。ブリュッセルはここから広がったという中心広場「グランプラス」は、今では、世界遺産にも指定されています。「ああ無情」で日本でも有名なヴィクトル・ユーゴーは、この広場を「世界一美しい広場」と呼んでこよなく愛し、亡命中のしばらくの間、この広場に面したアパルトマンに住んでいたといいます。その広場に面したアパートホテルの部屋から、世界遺産の広場を、花市の早朝からライトアップした夜景まで終日眺めてすごすのも旅の醍醐味。ただし、看板も名前も何も出ていないし、世界遺産のグランプラスへはタクシーで乗り付けることができません。大きなスーツケースを引きずりながら、ちょっぴりわかりにくい入口を探し歩く覚悟が必須です。建物は1700年頃に建てられた歴史的建造物。目印は建物一階に入っているゴブラン織りやタペストリーを販売するしゃれたお土産ショップ。その上階がRésidence Grand Placeです。二人用の部屋で、1泊150~200ユーロ、部屋によっては、4人で泊まることもできるのでお手頃。観光には絶好のロケーションですが、さすがに観光地のど真ん中にあるので、週末や行事のある時は、多くの人で明け方まで賑わうので、静かさを求める方には不向きかもしれません。
純粋な部屋貸しのみで、朝食・飲み物などのサービスもナシ。ただし、レストランやカフェ、スーパーマーケットなどなんでも至近にあるので心配ご無用です。
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■Résidence Grand Place
自前のホームページなし。予約はBooking.comか、直接メール、電話にて。
http://www.booking.com/hotel/be/residence-grand-place.fr.html
住所 : rue au Beurre 46
電話 : +32 2 511 16 38
メール : info@belgianart.com
ブリュッセルのゲイフレンドリー庶民地区に泊まってみる、 Azimut Flathotel
老若男女を問わず、あらゆる人々、観光客を歓迎するブリュッセル。それを象 徴するかのように、グランプラスのすぐ脇、最も格式あるアミーゴホテルのす ぐ後ろに500mほど続く「石炭通り」、通称ブリュッセルのゲイストリートがあります。このこじんまりしたアパートホテルAzimutは、そのもっともグランプラス寄りの端にあり、両側もこのストリートらしく、ゲイバー。良い季節の夜や週末などは路上にまで人々が出てかなりにぎわいますが、斜め向かいには警察署もあって、名門アミーゴホテルのドアマンも目を光らせているのでむしろ安心です。数軒先には、とってもかわいい手作りのキャンディーショップもあり、経営者のレズビアンカップルが暖かく迎えてくれます。朝食のサービスなどはありませんが、なんでも揃ったキッチンがあり、カフェやレストラン、スーパーはまわりにたくさんあって便利。週末の夜は多くの人出があるのでウルサイ可能性もありますが、旅慣れた方にはお奨めです。
二人部屋の料金は、平日99ユーロ~189ユーロ、週末はさらに95ユーロ~139ユーロとお得。
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■Azimut Flathotel
住所: rue Marché au Charbon 3
電話: +32 2 510 01 41