世界遺産に登録されたモデルニスモの傑作
管理棟のステンドグラス越しに見るサン・パウ病院。病棟や手術棟など48棟が並んでいる
サン・パウ病院管理棟の柱廊。柱も天井もタイルで覆われているので艶めかしく輝いている
1849年、バルセロナで生まれたモンタネールは若くして頭角を現し、弱冠25歳でバルセロナ建築学校の教授に就任。このとき2歳年下のアントニオ・ガウディを教えている。
1888年のバルセロナ万博ではレストランの設計を担当し、これが成功してモンタネールの名は世界に鳴り響いた。そのレストランが現在の動物学博物館で、万博後に取り壊される予定だったがあまりに見事だったことからそのまま残された。
1900年に同校の校長となり、翌年には国会議員に選出された。モンタネールはカタルーニャのまさに寵児で、この時点では建築家としての名声はガウディよりはるかに上を行った。そしてその生き方も、晩年自ら苦痛・貧困・惨めさの中で生きたガウディと対極をなしている。
音楽の女神がそれぞれ異なる楽器を奏でるカタルーニャ音楽堂のステージ
- カタルーニャ音楽堂
- サン・パウ病院
- グエル公園
- グエル邸
- カサ・ミラ
- カサ・ビセンス
- カサ・バトリョ
- サグラダファミリア(生誕のファサードと地下礼拝堂)
- コロニア・グエル教会(地下礼拝堂)
喜びの空間、カタルーニャ音楽堂
カタルーニャ地方の明るい太陽を思わせるカタルーニャ音楽堂のシャンデリア風立体ステンドグラス
カタルーニャ音楽堂の華麗なエントランス
鉄筋コンクリートを使用した当時としては斬新な造りで、そのおかげで壁を取り払い、細い柱で天井を支えることに成功。空いたスペースにステンドグラスをはめ込み、明るく色彩豊かな空間を演出した。
カタルーニャ音楽堂の天井装飾。ヘンデルやベートーベンなど音楽家の名前が刻まれている
正面のステージの上段には巨大なパイプオルガンが設置されていて、下部には音楽の女神たちがそれぞれ異なる楽器を弾いている。ここではいまでもコンサートが開かれており、毎年50万の観衆を集めている。
なお、2015年3月現在自由見学は認められておらず、ガイドツアーに参加するかコンサートを見ることで内部に入ることができる。