イタリア/イタリアのホテル

ドロミティ山塊に棲む伝説の王に因んだ歴史的ホテル

パークホテル・ラウリンは、ドロミティ山塊の麓の町ボルツァーノを代表するホテル。南チロルの伝説の王に因んだ名で、内部にはラウリン物語のフレスコ画、ホテル前にはラウリン像もあり、住所もラウリン通り!ここに泊まるとドロミティ観光がいっそう楽しくなりますよ。

河村 英和

執筆者:河村 英和

イタリアガイド

パークホテル・ラウリン / ボルツァーノ

facciata

パークホテル・ラウリンの重厚なファサード (c)Ewa Kawamura


monumento a laurino

ホテルの正面にある広場には、テオドリック王に打ち負かされているシーンのラウリン像もあります!(c)Ewa Kawamura

ドロミティ観光の玄関口となる南チロルの町、ボルツァーノ(独語:ボーツェン)を代表する歴史的ホテルです。なによりも駅から徒歩1分の超便利な立地、かつ閑静な名門ホテルで、開業は1910年。オーストリアの建築家アロイス&グスタフ・ルートヴィヒによる、新ルネッサンス様式とユーゲントシュティールの混ざったデザインです。「ラウリン」とは、中世ゲルマン叙事詩『ニーベルンゲンの歌』に出てくる王の名で、南チロルの山中に棲んでいたと伝えられます。ラウリンは魔術も使えるとても強い王でしたが、背が小人のように低く、小人たちを従者に従えていました。宝飾品に囲まれ、バラが大好きで丁寧に管理した薔薇園が大の自慢。ドロミティ山塊が明け方と夕暮れ時にバラ色に染まるのは、彼の薔薇園のせいとのこと。

ラウンジには、ラウリン王の物語を描いた圧巻のフレスコ装飾!

affreschi di laurin

パークホテル・ラウリンのラウンジを飾るラウリン王伝説を描いたフレスコ画 (c)Ewa Kawamura


affreschi

薔薇に囲まれた王ラウリンと従者たち(ラウンジのフレスコ画より) (c)Ewa Kawamura

このホテルの最大の見どころは、なんといってもラウンジ・バーのある大広間を飾るフレスコ画でしょう。1911年、画家ブルーノ・ゴルトシュミットによって、ラウリン王伝説の物語にちなんだ様々な場面が描かれました。ホテルには下描き原画も展示されています。絵画のアートに力を入れているホテルで、20世紀初頭から現代に至る画家たちの作品約200点が、客室に飾られています。すぐ近くにある現代アート&デザインをコンセプトとするホテル・グライフ(Hotel Greif)も、ここと同じ傘下にあるホテルです。

朝食はドイツ式でバラエティ豊か

sala da colazione

パークホテル・ラウリンの朝食の間 (c)Ewa Kawamura


tee

ドイツのロンネンフェルト社の銘茶がずらり! (c)Ewa Kawamura

ボルツァーノの町をはじめとし、南チロル地方とも呼ばれるアルト・アディチェ州は、第一次大戦までオーストリア・ハプスブルク領。今も公用語は、イタリア語とドイツ語の両方です。ですからイタリア国内なのに、随所にドイツ語圏の文化の香りがたちこめています。ホテルの各付けは4つ星ですが、ドイツ語圏の5つ星ホテルが必ず用意するとても美味しいロンネンフェルト社の銘茶の数々が、ここの朝食で楽しめるのは、南チロル地方ならでは。イタリアの4つ星ホテルではジュースは全く期待できないのですが、ここはジュースの種類もドイツの5つ星ホテル並みのラインナップ!

tazze

お土産に素敵なホテルのロゴ入りのカップも販売 (c)Ewa Kawamura

内部には素晴らしいラウリン王伝説を描いたフレスコ画、ホテル前にはラウリン像もあり、ホテル前の通りの名もラウリン通りで、庭にはプールも完備!そんな歴史と美術と快適さを備えたホテルに泊まれば、ドロミティ観光がいっそう楽しくなること間違いありません。

<DATA>
Parkhotel Laurin(パークホテル・ラウリン)
住所: Via Laurin 4 - 39100 Bolzano
TEL:+39 0471 311000
料金:230ユーロ~
【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonでイタリアの旅行ガイドをチェック!楽天市場でイタリア関連の書籍をチェック!
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます