理学療法士/理学療法士になるための勉強法・養成校

理学療法士の臨床実習に必須!おすすめの基礎書籍12冊

毎年、4月から5月は理学療法士の養成校に通う最終学年の学生にとって、最後の本格的な実習が始まる時期になります。実習では多くの知識が求められますが、今回は基礎知識を重視したおすすめ書籍をご紹介します。

野田 卓也

執筆者:野田 卓也

理学療法士試験ガイド

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理学療法士になるためには実習を乗り越える必要があります。その実習で多くの学びを得るために役立つ書籍。皆さんの知りたいものがここにあります。

理学療法士の養成校に通う学生には、臨床実習という現場での学習期間があります。これは、学校で学んだ知識を病院などの現場で指導の元、実践するカリキュラムとして必須になっています。

実習は養成校ごとに若干の時期のズレはありますが、学年ごとに一週間や三週間など、学習段階に応じた実習が行われます。その中で最も期間が長く、実践的なものが「長期実習(総合臨床実習)」というものです。
「長期実習(総合臨床実習)」は八週間から十週間を計二回、合計約120日ほどを現場で過ごしますが、レポート等を含め多くの知識を必要とします。

その長期実習が始まるのが最終学年の4月から5月。
そこで「長期実習(総合臨床実習)」直前企画として、実習に役立つ書籍をご紹介します。

基礎知識を固めるのに役立つ12冊

  • 基礎運動学
養成校でこの書籍を購入させていない学校はないと思います。国家試験対策としても優秀な書籍ですが、解剖学、運動学、生理学すべてを幅広くカバーしている為、実習時にも知識の土台として多くの力を与えてくれるでしょう。

  • 運動療法学 総論
基礎学で学んだ知識の点と点を線で結んでくれるような書籍。例えばの話ですが、脳卒中の方に起こりやすい中枢系障害起因による筋緊張。これを理解していても、それに付随する「折りたたみナイフ」と呼ばれる現象を生理学的な知識を元に説明できない学生さんは結構いらっしゃいます。そういった現象と知識を結んでくれる素晴らしい書籍です。

・骨単、肉単、臓単、脳単

  この4冊は、図解が豊富で文字を読み解くような勉強が苦手な人には最適な書籍です。先に挙げた基礎運動学と運動療法学総論で理解しづらい部分を多くの図解でサポートしてくれます。また、最初は図解ばかりに注目してしまいますが、短文にまとめられた解説も秀逸。細かい知識をスッと頭に入れてくれますので、そのまま国家試験対策にも役立つ事でしょう。

  • 筋骨格系のキネシオロジー カラー版
運動学、特にバイオメカニクスに特化した一冊。理学療法士に必要な骨、靱帯、筋肉、関節などの力学的な特性がよくおさえられています。姿勢や動作の分析に必要な基礎知識を得るのに必須と言えます。

  • プロメテウス解剖学 コア アトラス・アトラス コンパクト版
このプロメテウス解剖学は本来3冊あり、それぞれ「解剖学総論/運動器系」「頭頸部/神経解剖」「頸部/胸部/腹部・骨盤部」と分かれた本になっています。ただ、全てを揃えるには金銭的負担も大きい為、ここでは要約された上記二冊をおすすめ致します。要約されているとはいえ内容は充実しており、わかりやすい解剖学書として現場に出た後も使い続ける書籍になると思います。

・カパンジー機能解剖学(全3巻セット)

関節の作りや動きの基本が網羅された書籍。身体構造や動作時の筋作用を知る上で多くの知見を与えてくれます。(ここでは3巻セットを紹介していますが、個別で1冊ずつ購入する事も出来ます)理学療法士にとって一生ものと言われるこの書籍。学生時代には少し難しく感じるかもしれません。しかし、成長に合わせて発見のある書籍とも言われています。やや高額ではありますが、自身の成長を照らし合わせる鏡として早めに手に入れておきましょう。

今回ご紹介したのは実習に役立つ基礎知識を中心にした書籍でしたが、次回の「理学療法士の実習に役立つ!おすすめの臨床書籍9冊」では、評価法や動作分析、アプローチ法など実践的な書籍をご紹介します。
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