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進化する紳士靴!「REGAL GORE-TEX」最新作の履き心地

一見すると技術革新とは無縁そうなドレスシューズの分野に新たな風を吹き込もうとするREGAL GORE-TEX SURROUND FOOTWEAR。実はこの靴は底面以外にも面白い部分が有るので、今回はそれを採り上げてみます。そして肝心の履き心地についても、フィット感も含めてお伝えいたしましょう!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

リーガルの新作はアッパーも何気に高品質!

黒ストレートチップ

REGAL GORE-TEX SURROUND FOOTWEARの内羽根式ストレートチップです。何せこのスタイルですので、冠婚葬祭に用いても全く問題ありません。天候を気にせず履ける千両役者として、持っていて絶対損はしませんよ。税込み価格3万8,880円 ((株)リーガルコーポレーション お客様相談窓口 フリーダイヤル:0120-012-110)


一見ごくごく普通のビジネスシューズでありながら、最先端の防水・透湿性能を誇るREGAL GORE-TEX® SURROUND™ FOOTWEAR。従来のモノから飛躍的な進化がなされたその底面については、前回の記事「REGAL GORE-TEX SURROUND FOOTWEARが革新的すぎる理由」で詳しく解説いたしました。糸で縫い上げるが故に縫い目から雨がしみ込むリスクがあり得るグッドイヤー・ウェルテッド製法を採用しているにもかかわらず、厳しい基準をクリアしていることに驚かれた方も多いのではないでしょうか。

そしてこの靴は、アッパーの革も凄い! 「きっと撥水レザーを使っているのでは?」と予想している読者が目に浮かんで来ます。そう、確かに撥水加工が施されたものですが、「加工でごまかす」的な巷の撥水レザーの印象とは180度異なるものですよ!

具体的に言うと、この靴に用いられるのは、原皮は流通量こそ多いながら個体差も多い北米産ではなく、均質性に優れたヨーロッパ産のキップで、噂によれば某酪農大国で育った牛のものらしい…… それを銀面を残したまま国内のタンナーで鞣し、アッパーが茶色のものは顔料を全く用いず染料のみで色付けがなされ、色の焦点をはっきりさせる為顔料を使わざるを得ない黒のものに関してもその量はごくごく僅かなのです。
茶プレーントウ

こちらは茶色の外羽根式プレーントウ。実はこのシリーズの茶色のアッパーは色出しに顔料を全く用いていないので(黒でもその使用はごくごく僅かです)、足当たりが予想外にソフトなのです。従来の撥水レザーの常識を打ち破る、画期的なアッパー! 税込み価格3万8,880円 ((株)リーガルコーポレーション お客様相談窓口 フリーダイヤル:0120-012-110)


顔料を多く使ってしまうと、その特性上、革の表面に封をする構造となってしまうため、折角アッパーとライニングの間にGORE-TEX® ファブリックスを搭載しても防水性はともかく、透湿性の方が全く満たせなくなってしまうからです。となると必然的に革は銀面を残した状態とせざるを得ず、しかも機能低下を起こすリスクの高くなる原皮の傷や虫に刺された痕の部分は検品でハネられます。

そう、ゴア社の設定した厳しい基準を満たすべく、ハッキリ言ってスッピン系の物凄く良質な革しかこの靴のアッパーには使わせてもらえないのです!

ちらっと伺った話では、この革を作るタンナーに入る原皮のうち実際にこれになれるのは、全体の僅か一割程度なのだとか。必然的に革の調達コストは高くなりますし、しかも底付けはグッドイヤー・ウェルテッド製法ですので、従来のいわゆる「雨用靴」に比べ価格が4万円弱と少々高いのも、まあ納得であります。
断面を上から

この靴の断面を上から撮ってみました。アッパーとライニングとの間にも当然GORE-TEXファブリックスをラミネートしている訳です。インソールにも勿論、この機能を活かせるものを採用しており、防水性と透湿性を文字通りサラウンドに確保しています。


そして最も気になる履き心地は如何に? 次のページで検証します!
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