台風の影響について

鎌倉市役所が発表している情報をご覧ください。
台風15号の影響に伴うハイキングコースの状況について
 

鎌倉の絶景と史跡の宝庫、衣張山ハイキングコース

海と山に囲まれた地形の鎌倉には、いくつかのハイキングコースが整備されており、その中でも、絶景を楽しむなら、衣張山(きぬばりやま)ハイキングコースがおすすめです。
衣張山山頂からの眺望

衣張山山頂からの眺望


衣張山山頂からの眺望のほか、鎌倉・逗子の街並みと海の絶景を楽しめる展望台「パノラマ台」、国指定史跡で迫力ある景観として人気の高い「名越切通し(なごえきりどおし)」など、見所がいっぱいです。

しかし、衣張山ハイキングコースは分かれ道が多く、少し道が分かりづらいので、周辺の観光スポットも含めたモデルコースを、写真で道順を解説しながらご案内したいと思います。
鎌倉のハイキングコースマップ(衣張山ハイキングコースは茶色のルート) 出典:鎌倉紀行

鎌倉のハイキングコースマップ(衣張山ハイキングコースは茶色のルート) 出典:鎌倉紀行

 

鎌倉最古のお寺・杉本寺からスタート

衣張山は、複数の登山ルートがありますが、今回は鎌倉駅東口の5番バス乗り場からバスに乗り、「杉本観音」バス停で下車し、ここから歩きはじめます。
杉本寺(杉本観音)

杉本寺(杉本観音)


バス停のすぐそばにある「杉本寺(杉本観音)」は、奈良時代の西暦734年頃の創建と伝わり、数ある鎌倉のお寺の中でも、最も歴史が古いとされます。苔むした石段や茅葺き屋根の本堂など、いかにも山寺らしい風情をゆっくりと味わいたいお寺です。
杉本寺本堂

杉本寺本堂


衣張山ハイキングコースの登山口へは、「杉本寺」の前にかかる「犬懸橋(いぬかけばし)」を渡り、しばらく住宅地の中を歩いて行きます。橋を渡った先には、「金魚の栖(す)」というカフェがあります。
四つ角の「上杉邸址」の石碑

四つ角の「上杉邸址」の石碑


さらに少し歩くと、角に「上杉朝宗及氏憲邸址碑」と書かれた石碑の立つ四つ角に到着。ここは室町時代に、京都の将軍から関東の統治を任された「鎌倉公方(くぼう)」の足利氏に仕えた「関東管領(かんれい)」の上杉氏の屋敷があった場所。 鎌倉市内には、こういった武将の屋敷跡などの史跡が、そこかしこにあります。

さて、石碑の立つ四つ角を写真の奥のほうへ進んで行きましょう。
 

わりと本格的なハイキングコースです

住宅の間を歩いて行くことさらに5分、いよいよ山道がスタートします!
ハイキングコース入口

ハイキングコース入口


杉木立の中を歩いていると、沢の流れに小さな木の橋が架かっていたりして、気分は完全にアウトドアモード。
けっこう本格的な山歩き

けっこう本格的な山歩き


階段など、基本的によく整備されているので歩きやすいですが、雨後はぬかるみますし、一部、勾配が急な場所もあるので、滑りにくい靴やリュックなど、山歩きに適した服装が必要です。
夫婦の石像

夫婦の石像


登山開始から10分ほどで、大きな岩の下に、仲良さそうに寄り添う夫婦の石像が置かれたポイントに到着。この辺りで、ほぼ八合目くらい。頂上まで、あと一息です。

この夫婦像のすぐ先で、道が二手に分かれます。右の比較的急な上り道を進めば、およそ5分で頂上に到着。一方、左の道に進むと、鎌倉石の「石切り場跡」を経て、やはり6~7分ほどで頂上に到達します。
鎌倉石の石切り場跡。中に入ると、夏でもヒンヤリ涼しい

鎌倉石の石切り場跡。中に入ると、夏でもヒンヤリ涼しい


ただし、石切り場経由の道は、歩く人が少ないようで、倒木などがあります。右手の道を歩くことをおすすめします。
 

映画のロケ地にもなった衣張山山頂からの眺め

衣張山山頂(標高121m)からの眺めは、大変素晴らしく、山に囲まれた鎌倉の市街地と海がよく見えます。また、海に突き出した稲村ヶ崎の奥には江の島、さらに、秋から冬にかけては富士山が見える日もあります。
 
衣張山山頂からの眺め

衣張山山頂からの眺め


この衣張山山頂は、2015年に公開された映画『海街diary』で、幸(綾瀬はるか)とすず(広瀬すず)が二人で登った山のシーンで使われていました。
 

鎌倉ナンバーワンの絶景ポイント「パノラマ台」へ

衣張山山頂で小休止したら、海に向かって左手の道に進み、尾根伝いに歩いて行きます。何度かアップ・ダウンを繰り返しながら、20分ほどで、鎌倉市と逗子市の間に造成された「ハイランド住宅地」の一角に到着。
手作りの道標が設置されている

手作りの道標が設置されている


ハイランド側登山口に設置されている手作りの道標に従い、「名越切通」方面に進みましょう。
木の柵に沿って進みましょう

木の柵に沿って進みましょう


南側の眺望が開けた歩道を歩いて行くと、「関東の富士見百景」と書かれた看板があります。ここは、富士山がとても大きく美しく見える場所で、「浄明寺緑地」(「かまくら幼稚園裏手」)の富士見ポイントとして知られています。
「関東の富士見百選」にも選ばれているビューポイント

「関東の富士見百選」にも選ばれているビューポイント

 
ちなみに、もし疲れてしまったら、バスで鎌倉駅または逗子駅に戻ることも可能です。この富士見ポイントから、住宅地の中を歩いて行くと、7分ほどのところに「夕陽台公園」バス停があります。
「車止め」が設置されている場所

「車止め」が設置されている場所


さて、今回は、さらにハイキングを続けます。

富士見ポイントの先には公衆トイレがあり、さらにその先の「車止め」を越えて進んでいきます。ここからは、「鎌倉市子ども自然ふれあいの森」の敷地内を歩き、野鳥や草木など、豊かな生態系を見ることができます。
ここは、右に進みます

ここは、右に進みます


少し歩くと、道が二手に分かれていますが、左側の水色のフェンスがあるほうではなく、右の道へ進みましょう。すぐに、右手に「パノラマ台」という展望台へ続く道が分かれます。

「パノラマ台」への登り坂は、普段、運動不足の人には少々きつい登りかもしれませんが、階段の段数はそれほどでもないので、がんばって!

頂上からの景色は、こんな感じです!
このような小さな展望台が設置されています

このような小さな展望台が設置されています

「パノラマ台」から、鎌倉側の眺望

「パノラマ台」から、鎌倉側の眺望

「パノラマ台」から、逗子側の眺望

「パノラマ台」から、逗子側の眺望


西側には鎌倉の市街地と海、空気の澄んだ秋から冬にかけては富士山がはっきりと見える日もあります。一方、東側に広がるのは逗子の市街地と海。素晴らしい眺望を存分に楽しみましょう。
 

お猿畠の大切岸

「パノラマ台」を下り、先ほどの道に戻って「名越切通し」方面へ歩を進めます。ここからしばらくは、淡々と木々に覆われた山道を歩く感じです。

およそ10分ほど歩くと、左側の視界が開け、逗子側の風景がよく見える場所に出ます。高さのある崖上の道を歩くので、十分気をつけてください!

少し先で、崖下に下りる道があるので、下りていきましょう。下から眺めると、こんな景観になっています。
お猿畠の大切岸

お猿畠の大切岸


ここは、「お猿畠の大切岸(おおきりぎし)」と呼ばれる史跡。長さ約800mにもわたって、このような断崖が続く遺跡です。

以前、「大切岸」は、鎌倉幕府が外敵の進入を防ぐために造った軍事的な遺構だ、といわれていました。しかし、平成14年度の調査で、石材を切り出す「石切場」の跡地だということが判明。歴史ファンには少々残念なお知らせとなりました。

最近、逗子市が「大切岸」に沿って、見学用の道を整備するなどして、ずいぶんと見学しやすくなりました。壮大な景観を楽しみましょう。
 

名越切通しへ

「大切岸」から、山道を歩くこと10分弱、下の写真のような場所があり、「名越切通し」という標識が出ていますが、この場所だけで満足して帰っては、もったいない。この先に、もの凄く迫力ある景色が待っているのです。
「名越切通し」の標識が立っている場所

「名越切通し」の標識が立っている場所


道を歩いて行くと、途中、「まんだら堂やぐら群」の前を通過します。「やぐら」とは、中世の横穴式のお墓のこと。鎌倉は土地が狭いので、かつては平地に墓を作らず、山肌に横穴を掘って「やぐら」がつくられました。「まんだら堂やぐら群」は、150穴以上の存在が確認されている大規模なやぐら群です。
「まんだら堂やぐら群」

「まんだら堂やぐら群」


「まんだら堂やぐら群」は、限られた期間のみ公開されています。公開日程については、下記へお問い合わせください。

<DATA>
■逗子市教育部社会教育課
電話番号:046-872-8153
ホームページ → 逗子市 国指定史跡 名越切通

「まんだら堂やぐら群」から、さらにもう少し歩いて行くと、今度はこんな景色が現れます!
名越の「第一切通」

名越の「第一切通」


岩壁に挟まれた、人がかろうじてすれ違えるほどの狭い通路。これが、名越の「第一切通」と呼ばれる場所。

切通し」とは、山に囲まれた鎌倉で、山の尾根を人工的に削って整備した通路のこと。戦時には街を囲む山は防御のために重要でしたが、鎌倉幕府の力が安定し、平和な世の中になると、人や物資を通しやすくするために、このような切通しが整備されたのです。
名越の「第一切通」undefined逆側からの眺め

名越の「第一切通」 逆側からの眺め


どうでしょうか。とても迫力ある景観ですね! 「切通し」の上には、展望台も整備されているので、「切通し」を上から眺めることもできます。

ちなみに、この「名越切通し」の道は、鎌倉から三浦半島へと通じる要路として鎌倉時代に整備されたもの。しかし、地震などによる崩落と修繕を繰り返してきたので、現在見られる「切通し」の姿は、鎌倉時代に、当時の旅人が見た姿とは、かなり異なるようだということも、調査が進むにつれて明らかになってきました。
 

披露山公園まで足を伸ばすのもオススメ

もし時間と体力に余裕があるなら、"夜景の名所"としても名高い絶景スポット、「披露山(ひろうやま)公園」まで、足を運んで見ることをオススメします。

名越の「第一切通」を通り抜けた先の亀ヶ岡団地でハイキングコースは終点。ここから団地を南の方へ抜けていくと、バス通りに出ますが、このバス通り沿いの「披露山公園入口」交差点から坂道を登っていくと、「披露山公園」に到着します。
「披露山公園」展望台からの眺望

「披露山公園」展望台からの眺望


公園内には、展望台やレストハウス、猿や鳥が飼育されているスペースなどがあり、展望台からは、逗子マリーナ、相模湾、稲村ヶ崎、江の島、そして、秋から冬にかけては、富士山の雄大な姿までも、一望することができます。

披露山公園に行かず、「名越の切通し」から帰る場合は、下記のバス停から、鎌倉駅または逗子駅行きのバスが出ています。

・「亀が岡団地北」バス停(逗子駅行き) → 「名越の切通し」から徒歩3分ほど
・「緑ヶ丘入口」バス停(鎌倉駅行き) → 「名越の切通し」から徒歩5分ほど

<DATA>
■披露山公園
住所:逗子市新宿5丁目4−1
地図 → 逗子市ホームページ

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