糸魚川から富山に入ると海が見える
第一弾の「飯山」と「上越妙高」駅、第二弾「糸魚川」「黒部宇奈月温泉」駅に引き続き、第三弾は「富山」、「新高岡」、終点「金沢」のおすすめ地酒をご紹介する。
富山は、日本酒ミシュラン(!)三ツ星の「羽根屋」(富美菊酒造)
真新しい富山駅、空気も澄んでいる感じだ
なぜおすすめなのか。それは、雑誌PENの「星付き50銘柄が決定!おいしい日本酒」特集号のなかで行った、日本酒審査会にて見事三ツ星を獲得した銘柄のお蔵だからだ。はい、私が審査員をつとめました。
その美味しさの理由は雑誌をご覧いただくとしても、夫婦で造る「羽根屋」は、みずみずしさと繊細さと米由来の旨味と適度な華やかさと飲み飽きしない後味と(きりがない)が素晴らしいバランスで、私以外の審査員の評価もすこぶる高かった(だから三ツ星なのだが)。
首都圏から近くなった富山の地酒としては、なにをおいてもお試しいただきたい。
PENでご紹介した銘柄ではないが、ここでのおすすめは「富美菊 純米中取り」。その他の銘柄はお蔵でも購入可能。
ミシュラン星付き和食店で飲める、新高岡「勝駒」(清都酒造場)
印象的なラベル(富山県酒造組合HPより)
明治39年創業で日露戦争の戦勝を記念にして「勝駒」と命名された。平成12年に蔵の建物は国の有形文化財に登録された。これはお訪ねしてみたい。酒の味わいは、癖がなく透明度の高いクリアな味わい。そこはかとなく米の旨味が感じられる飽きのこない味。ちなみにラベルのロゴは、芸術家池田満寿夫氏の作品だとか。
富山は、北陸新幹線からもちらり臨める立山連峰からの膨大な雪解水が富山湾に注ぎ込み、甘海老やシロエビ、寒ブリ、バイ貝、ホタルイカ、ズワイガニなど、富山ならではの個性ある魚介類がとれ、あじ、さより、きすなどの一般的な小魚も他の地域とは一味違う。そんな魅惑的な食材がある富山、地酒と魚を求めて新幹線にいますぐ飛び乗りたくなる。