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笠井叡『今晩は荒れ模様』インタビュー!(5ページ目)

日本舞踏界の重鎮・笠井叡さんが、この春待望の最新作『今晩は荒れ模様』を発表! キャストには、上村なおか、黒田育世、白河直子、寺田みさこ、森下真樹、山田せつ子と、6名の女性ダンサーがズラリ集結。個性もジャンルも違える彼女たちと、笠井さんの異色のタッグに注目が集まります。ここでは、創作にあたる笠井さんにインタビュー。作品の経緯とそこに寄せる想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド

踊りへの絶えない情熱、エネルギーはどこから湧いてくるのでしょう。踊る身体を維持するための笠井さんのメンテナンス法とは?

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(C) TOKIKO FURUTA

笠井>ダンサーというのは他のひとと違って、踊っている方がラクなんです。大変だけど、踊ってる方が疲れない。エネルギーが湧くから踊るという訳では全くなくて、日常生活の方が雑用が多くて逆に疲れたりするんです。踊ると疲れが取れるというか、踊ってた方がいいからやってるだけ。

 
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(C) TOKIKO FURUTA

たぶん私自身が踊らなくなったら、作品をつくることはないでしょう。私は振付家というよりも、踊りをやってるから振付もできるし、振付だけするということはない。創作にしても、今回こうしたひとたちと出会えたからできているし、これからまた出会いがあればもっと何かつくることができるのではないかと思う。

 
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(C) TOKIKO FURUTA

メンテナンスは一瞬一瞬しているようなものというか、日常生活がメンテナンスみたいなものになっていて。呼吸の仕方から、ご飯の食べ方、歩き方、感覚の使い方とかもそう。要するに、身体に向かってないときはない。こういうストレッチをやってます、というものは特にないけれど、日常生活における身体があり、それは舞台でもある。日常生活であろうが舞台であろうが、常に両者に足をかけてないといけない。今は日常生活です、今は舞台です、という感じではないんです。

表現している身体と日常生活の表現していない部分を常にくっつけるのがメンテナンスのようなもの。ダンサーの身体というのは、表現する身体と表現してない日常の身体が分離してないんです。その辺が一番気を遣うというか、面白い部分かもしれません。どういう風に日常生活を営み、舞台に向かうか。そこの橋渡しが一番大変です。

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(C) TOKIKO FURUTA


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