踊りへの絶えない情熱、エネルギーはどこから湧いてくるのでしょう。踊る身体を維持するための笠井さんのメンテナンス法とは?
(C) TOKIKO FURUTA
笠井>ダンサーというのは他のひとと違って、踊っている方がラクなんです。大変だけど、踊ってる方が疲れない。エネルギーが湧くから踊るという訳では全くなくて、日常生活の方が雑用が多くて逆に疲れたりするんです。踊ると疲れが取れるというか、踊ってた方がいいからやってるだけ。
(C) TOKIKO FURUTA
たぶん私自身が踊らなくなったら、作品をつくることはないでしょう。私は振付家というよりも、踊りをやってるから振付もできるし、振付だけするということはない。創作にしても、今回こうしたひとたちと出会えたからできているし、これからまた出会いがあればもっと何かつくることができるのではないかと思う。
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メンテナンスは一瞬一瞬しているようなものというか、日常生活がメンテナンスみたいなものになっていて。呼吸の仕方から、ご飯の食べ方、歩き方、感覚の使い方とかもそう。要するに、身体に向かってないときはない。こういうストレッチをやってます、というものは特にないけれど、日常生活における身体があり、それは舞台でもある。日常生活であろうが舞台であろうが、常に両者に足をかけてないといけない。今は日常生活です、今は舞台です、という感じではないんです。
表現している身体と日常生活の表現していない部分を常にくっつけるのがメンテナンスのようなもの。ダンサーの身体というのは、表現する身体と表現してない日常の身体が分離してないんです。その辺が一番気を遣うというか、面白い部分かもしれません。どういう風に日常生活を営み、舞台に向かうか。そこの橋渡しが一番大変です。
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