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笠井叡『今晩は荒れ模様』インタビュー!(2ページ目)

日本舞踏界の重鎮・笠井叡さんが、この春待望の最新作『今晩は荒れ模様』を発表! キャストには、上村なおか、黒田育世、白河直子、寺田みさこ、森下真樹、山田せつ子と、6名の女性ダンサーがズラリ集結。個性もジャンルも違える彼女たちと、笠井さんの異色のタッグに注目が集まります。ここでは、創作にあたる笠井さんにインタビュー。作品の経緯とそこに寄せる想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド


振付はどのような方法で行っていますか?

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(C) TOKIKO FURUTA

笠井>振付ばかりは、そのひとに対面しないとできないんですよね。事前につくった動きを渡すということはなくて、向かい合って初めて動きが生まれてくる感じです。いざ向かい合うと、このひとはこうで、このひとはこう、というものが何故か出てくる。

 
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(C) TOKIKO FURUTA

やってみて初めてわかるというか、自然にそうなっちゃう。なので今回の6人も、みんなそれぞれ少しずつ雰囲気が違っていると思います。つくろうとしている訳ではないし、どうして出てくるのか私も不思議なんだけど……。ただこのひとにはこういう動きというものは、その場になってみないと全くわからない。それは非常にスリリングな瞬間です。

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(C) TOKIKO FURUTA

重視するのは、振付けたときにその身体が一番新しく見えてくること。振付作品というのはダンサーの何かを引き出すのではなく、無いものを引き出すという側面がある。そこが振付と即興の大きな違い。即興で動くとそのひとの中 にあるものはいくらでも出てくるけれど、逆にそのひとの中にあるものしか出てこない。

けれど振付はそのひとにないものを引き出す部分があり、振付けなければ絶対に出てこない内側のものがある。今回みなさんに私の振付をやっていただく訳ですが、その振付をしなければ彼女たちも一生そういう動きはしないでしょう。

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(C) TOKIKO FURUTA



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