ワーママがぶつかる「小1の壁」とは

小1の壁/小一の壁

「保育園時代が楽だった」と思う、小1の壁……。

ようやく我が子も1年生。これで子育ても一段落、と思った矢先に、ワーママがぶつかる問題が「小1の壁」。これは、学童保育の整備が追いついていないために、子どもの小学校入学を機に、ワーキングマザーが仕事を辞めたり、働き方を変えることを強いられる問題のことを言います。

保育園時代は、7時頃までの延長保育も普通にあり、園によっては夜間まで預けることも可能でした。しかし、小学生を預かってくれる公的な学童保育では放課後の延長保育が充実しておらず、6時頃までしか預かってもらえないところがほとんどです。申し込み希望者増加のため、利用すらできないことも。

「小1の壁」は近年社会問題化し、学童保育の利用時間の延長や、待機児童ゼロを実現するための対策を盛り込んだ指針が2014年6月に閣議決定されましたが、まだまだスタートしたばかりです。

学童保育の申込は早いところでは年明けから始まっているため、公立私立の学童保育の情報とにらめっこし、学校や自宅との距離や、お迎えの要/不要、おやつの有無や、独自プログラムなどの条件も考慮して「よりまし」な学童保育に申し込みを済ませたことだと思います。

会社に時短も申請したし、帰宅の時間を計算して「どうにかやれるかも」と思っているママも少なくないことでしょう。しかし「小1の壁」が最も大きく立ちはだかるのは、7月です。

 

伏兵は「長期休み」

筆者は、小学校に併設された学童保育を利用しました。お迎え必須で6時まで。急な残業ができないとか、遅い時間の会議には出席できないなど、あれこれ不便はありましたが、どうにかこうにか日々をしのいでおりました。しかし、夏休み前の説明会で、朝は8:30からしか預かってもらえないことが判明! 保育園では7:00過ぎから預かってもらうことが可能でしたので、完全に油断しておりました。

「長期休みの学童開所時間は学校の始業時刻に合わせている」とのことでした。確かに小学校の始業は8:25です。しかし、学校自体は7:30過ぎには開いているので、筆者の子どもは7:30頃に近所の子どもたちと一緒に家を出て、8:00頃に学校に到着していました。職場まで45分。子どもと一緒に家を出て、8:15に職場着。8:30の始業には間に合ってきましたが、8:30の学童開所だと完全にアウトです。1人で歩いて行かせて開所時間まで待たせておく、あるいは、時間になったら戸締まりをさせて歩いて行かせる、という方法もあるにはありましたが、親なしで登校を始めて3ヶ月という1年生にはハードルが高すぎました。

この辺り、学童と自宅の距離やきょうだいの有無によっても変わってくるでしょうが、長期休みの開所時間は早めにチェックしておきましょう。

 

「小1の壁」乗り越え方1:早い段階から夫を巻き込むべし

ほかにも、入学式や卒業式、運動会の振替休日には預かってもらえないなど、頭を抱える案件も多数発生いたしました。学童によるとは思いますが、運営側にとっては「例年通りの当たり前のこと」のため、年度の初めに告知してもらえないこともありますので、注意が必要です。

その際、大切なのは「対策をひとりで考えない」ということです。あなたひとりでどうにかやりくりできるものだ、と思われないために、状況を細かく夫とシェアし、夫婦で知恵を絞りましょう。「壁」にぶち当たった最初の段階で夫を巻き込んで、保育園とは違うということを夫婦で共有し、話し合っておきましょう。

 

「小1の壁」乗り越え方2:ファミリーサポートセンターに登録を

この日はどうしても学童のお迎えに間に合わない。そんな時のために「ファミリーサポートセンター」の利用登録をしておきましょう。ほとんどの自治体が独自に運営しており、利用を申し込むと、ファミリーサポートセンターの担当者が、子どもを預けたい「おねがい会員」と、子どもを預かってくれる「まかせて会員」のフィッティングをしてくれます。

学童までお迎えに行ってもらって、「まかせて会員」の自宅で預かってもらえます。夕食もお願いすることが可能です。自治体によっては利用料の一部を助成しているところもあり、民間のベビーシッター会社よりも格安で利用することができます。

毎週この曜日に、といった定期的なお願いだけではなく、単発のお願いにも、相手の都合が合えば引き受けてもらえます。筆者は「近くに頼れる親戚ができた」ような感覚で、お願いしていました。自分の子どもの成長をともに見守り、気にかけてくれる人が増えるというのは、とても心強いものでした。

 

「小1の壁」乗り越え方3:遠くのジジババより近くのママ友

小1の壁/小一の壁の乗り越え方

「ちょっとお願い」と頼み合えるママ友関係は、ワーママの命綱

子どもの送り迎えの際にクラスのママたちと顔を合わせていた保育園時代と違い、小学校では、ママ友を「自然に」作るのは難しくなるかもしれません。しかし、できるだけママたちとつながっておきましょう。

筆者は子どもが同じ習い事に通っている学童のママ友に、学童から一緒にピックアップして習い事まで送って行ってもらい、帰りは筆者が迎えに行って家まで送り届けるという「分業」をしていました。また「どうせ帰宅後一緒に遊んでいるんだから、うちでみていてあげる」と申し出てくれた近所のママ友の好意に甘えて、忙しい時期を乗り切ってきました。甘えっぱなしにならないよう、休日には一緒に遊びに連れて行くなど、なんらかの形でお礼をするよう気をつけてはきましたが、「一緒に子育てをしてきた」ママたちとは、今もつながっています。

小学生にもなると、子ども同士がお互いの家を行き来して自分たちだけで遊べるようになりますので、あまりに頻繁でない限り「学童から一緒に連れて帰って、30分程度家で遊ばせる」というのは、さほどの負担にはなりません。「ちょっとお願い」と頼み合えるママ友関係は、ワーママの命綱と心得ましょう。

 

声を届けよう

とはいえ、ワーママがいちばん助かるのは、なんといっても、公的サービスである学童保育の充実が図られることです。意見や要望を学童や教育委員会に届けましょう。筆者は、延長保育や長期休みの開所時間の前倒しについての要望を、学童の先生たちに口頭で伝えるほか、教育委員会にメールするなどしました。

他にも要望を届けたママたちがいたのでしょう。その年度の終わりに学童利用に関する自治体からのアンケートが配られ、次年度からは長期休みの開所時間が30分前倒しになりました。

利用者の声を届けなければ、要望は「ないもの」として扱われます。また、利用者からの要望がなければ、自治体としても充実に向けて動けないという面もありますので、自分たちのキャリアを守るためにも、ことあるごとに要望は伝えていきましょう。


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