バレエ/大人のためのバレエ

真似ることの大切さを知ったら上手になれる

日本人は海外の真似が得意だなんて言われたりしますが、真似る能力を持っているということは、高く評価されて良い部分だと思います。実はバレエを踊る上でもこの 「真似る能力」 がとても大事なんです。

執筆者:石島 みどり

上手に真似ると上達が早いです

上手に真似ると上達が早いです

学ぶは真似るにあり

「真似る」 と 「学ぶ」 は同じ語源を持つ言葉だそうです。何かを習得する上で、師を模範にして学ぶということでしょうね。大人リーナにとっての 「師」 は、バレエ教師に充たりますね。ですから、バレエ教師を真似る必要があります。もしくは同じ教室に通っているとても上手な生徒さんでも良いですね。自分よりも上手な人からは、何かしら真似られる部分が見つかるものです。

しっかり 「真似る」 ためには、そのモデルの方の上手な部分をとことん観察する必要があります。観察によって得られた情報から、同化していくというプロセスを何度も行います。自分としては 「真似た」 つもりでも、なかなか実際には真似切れていないものです。したがって、修正して修正して、そしてまた修正して。こうやって徐々にモデルの方と同じような動かし方が出来る様になります。

バレエの上達を促すために、まずは真似上手になることを目指しましょう。


モデル選びはとても大事

「バレエ教師だから」とか「上手に踊っているから」など、そのような理由で真似る対象を決めるのは決して間違いではないと思いますが、一つ要注意なポイントがあります。このポイントを外して真似ようと努力していても、なかなか結果は得られません。そのポイントとは、あまりにも自分の実力とかけ離れた対象をモデルにしてしまうと、真似ることのハードルが高すぎてしまうということです。

スーパースターのようなバレリーナを真似ることはそうそうできないことは、想像がつくと思いますが、ではどの辺りまでならいいのか、その基準を決めることは意外と難しいと思います。

そこで、ご自身の上達に活かせる真似方のポイントを2つご紹介します。

■一つ目は、「部分真似」
モデルに選んだ方のすべてを一度に真似ようとするのではなく、例えば、腕の動きだけを真似るとか、特定のステップだけを真似るとか、部分だけ真似てみる。こうすると、観察するにも1箇所に集中できるので、全体を真似ようとするよりかえって多くの学びが得られるものです。

■二つ目は、「コラージュ真似」
部分真似を発展させたものです。モデルを特定の一人に限定しないで、憧れのバレリーナや、同じ教室の上手な生徒さんの異なる部分を寄せ集めて真似る方法です。例えば、腕の動きはAさん、ピルエットはBさん、ジャンプはCさん、というように。自分なりのテーマをいくつか決めて、それぞれ得意な人をモデルにするのです。身近な教師や生徒さん同士だとコツを教えていただくことも可能になります。お互い情報交換をしてみんなで実力アップできればとても楽しいですよね。

どんどん上達すれば、モデルも変わっていきます。一つ一つクリアしていくイメージ。そのプロセスも楽しいものとなります。

真似ることは何かを習得する上で欠かせない要素です。ぜひ、皆さんも周りの方を上手にモデルにして真似してみてください。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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